2013年4月30日火曜日

われらは勝利者 (우린 승리자)

われらは勝利者」(1993年創作、チェ・ロサ作詞、キム・ウォニル作曲)を訳しました。

われらは勝利者
우린 승리자

いまだ国が 若かったころも
われら信じたものは ただ党と首領
砲煙千里 血をもって 潜りぬけ
米帝を破った われらは勝利者
われらは勝利者

世代を継いで 敵に臨み
きょうも信じるものは ただ党と首領
英雄朝鮮の 意気をもって 尊厳示し
社会主義守って立つ われらは勝利者
われらは勝利者

険しき前途に 試練多くとも
ますます信じるものは  ただ党と首領
一心団結の この力で 受けて立ち
くじけることを知らぬ われらは勝利者
われらは勝利者
아직은 나라가 청소했어도
우리가 믿은것은 당과 수령뿐
포연천리 피로써 헤쳐넘으며
미제를 무리친 우린 승리자
우린 승리자

세대를 이어서 원쑤와 맞서
오늘도 믿는것은 당과 수령뿐
영웅조선 기상으로 존엄 떨치며
사회주의 지켜선 우린 승리자
우린 승리자

험난한 앞길에 시련많아도
더 굳게 믿는것은 당과 수령뿐
일심단결 이 힘으로 맞받아가며
굽힐줄 모르는 우린 승리자
우린 승리자


■解説

この曲が創作された1993年は、いわゆる「第1次核危機」が勃発し、朝鮮がアメリカとの対決状態を強いられた年。同じく1993年の「千万が銃爆弾になろう」などとならび、そういった時代背景を映し出した歌と言えるかもしれません。

作詞者の金日成賞桂冠人チェ・ロサ[최로사]は「泉のほとりで」(1952年)を手がけたことで知られる女性詩人。1932年6月15日に生まれ、2011年3月に亡くなったようです。一方、作曲者の人民俳優キム・ウォニル[김원일]は普天堡電子楽団のシンセサーザー奏者。異色の組み合わせから生まれた名曲です。

作詞者が共和国の創建当初からその歴史とともに歩み、祖国解放戦争(朝鮮戦争)も経験した人物であることを思うと、「われらの勝利者」の歌詞には格別の重みを感じずにはいられません。さらに、若手の作曲者が付けた曲は叙情的でありながら悲壮なまでの勇ましさを含んでいて、歌詞に込められた決意をより鮮明なものにしてくれます。そして、この曲の魅力を決定づけているのは、なんと言っても李粉姫の独唱。飾り気はないけれど高音がどこまでも透き通っていくかのような彼女の歌声は、まさしくこの曲と歌詞の雰囲気そのものと言っても過言ではありません。

ところで、先日の朝鮮人民軍創建81周年慶祝牡丹峰楽団公演の演目にこの「われらは勝利者」がありました。「女性n重唱」が多い牡丹峰楽団にあってこの曲がリュ・ジナ[류진아]の独唱で披露された(ただし3番はほとんど重唱)のは、オリジナルである李粉姫独唱版の雰囲気を継承しようとしたのかもしれません。

ちなみに、牡丹峰楽団の公演ではオリジナルの「険しき前途に (험난한 앞길에)」という歌詞が「われらの行く手に (우리의 가는 길)」に変更されていました。 「険しき前途」では縁起が悪いというような理由なのかもしれませんが、そのせいで歌詞の格調高さがいくらか損なわれてしまった気がします。


■音源



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2013/08/07 歌詞・和訳を修正!!
 
(^q^)