2013年12月19日木曜日

自力更生の旗高く、総進軍を加速させよう (자력갱생 기치높이 총진군 다그치세)

自力更生の旗高く、総進軍を加速させよう
자력갱생 기치높이 총진군 다그치세
1978年創作, キム・ドゥイル作詞, オム・ハジン作曲
白頭の気性 はばたくわが国
火の嵐を 巻き起こす
吹雪の万里 越え来たその栄光
職場ごとに輝く
ああ 偉大な首領様が照らしてくれた
自力更生の旗高く
総進軍を加速させよう

苦しかったあの日々 不死鳥のごとく甦り
千里馬となって駆けた われら
刻苦精励の精神 見せつけ
どんな試練も 乗りこえる
ああ 偉大な首領様が照らしてくれた
自力更生の旗高く
総進軍を加速させよう

速度戦の進軍ラッパ鳴らし
駈け抜ける わが国
この地に 階級なき新社会
われらは 築いてゆく
ああ 偉大な首領様が照らしてくれた
自力更生の旗高く
総進軍を加速させよう
백두의 기상 나래치는 내 나라
불바람을 일으키네
눈보라 만리 헤쳐온 그 영광
일터마다 빛내가네
아-... 위대한 수령님 밝혀주신
자력갱생 기치높이
총진군을 다그치세

준엄한 나날 불사조로 일떠나
천리마로 달린 우리
간고분투 그 정신 떨치며
모든 시련 뚫고가네
아-... 위대한 수령님 밝혀주신
자력갱생 기치높이
총진군을 다그치세

속도전의 진군나팔 울리며
달려가는 내 나라
이 땅에 계급 없는 새 세상
우리는 세워가네
아-... 위대한 수령님 밝혀주신
자력갱생 기치높이
총진군을 다그치세

■動画

2013年11月29日金曜日

カンタータ「鴨緑江」 (교성곡《압록강》)

ことしもこの季節がやってまいりました。カンタータ「鴨緑江」です。
カンタータ「鴨緑江」
교성곡 «압록강»
1949年 創作
趙基天 作詞
金玉成 作曲
第1楽章
この国の 北の辺の長江
七百里の鴨緑江 その清き流れが
夕陽に 照らされるとき
黄昏を積んで
いかだが下る いかだが下る
だれの 涙うるむ身のうえ話が
そのいかだに宿って
だれの 恨み多き一生が
焚き火に燃え
一筋の煙となって 消えたのか
「草笛 吹き吹き さおさす身
ふるさと すでに はるかなり
山越え 雲追い どこまでも
エヘヨ エヘヨ 流れゆく
エヘヨ エヘヨ 流れゆく」
なんと悲しい 歌だろう
この地の うっそうたる 密林を

切りだす いかだの歌だから
その歌は かくも悲しいというのか
この国の 北の辺の長江
七百里の鴨緑江 その清き流れが
夕陽に照らされるとき
黄昏を積んで
いかだが下る いかだが下る
涙うるむ いかだが下る
이 나라 북변의 장강
칠백리 압록강 푸른 물에
저녁해 비꼈는데
황혼을 담아 싣고
떼목이 내린다 떼목이 내린다
뉘의 눈물 겨운 이야기
떼목우의 깃들었으냐
뉘의 한 많은 평생
모닥불에 타서
한 줄기 연기로 없어 지느냐
물피리 불며 울며 흘러 갈제
강 건너 천리길을 이미 떠난 몸
재 넘어 구름 따라 끝없이 간다
에헤용 에헤용 끝없이 간다
에헤용 에헤용 끝없이 간다네
저 노래 어이 슬프단 말인가
이 땅의 청청밀림

찍어 내거니
그 노래 어이 슬프지 않으랴
이 나라 북변의 장강
칠백리 압록강 푸른 물에
저녁해 비꼈는데
황혼을 담아 싣고
떼목이 내린다 떼목이 내린다
눈물 겨운 떼목이 내린다
第2楽章
黄昏も 深まり
水も 冷え
つめたい夜風が
川岸を 吹きぬけるころ
川むこうの岩陰から
口笛が鳴って
いかだからも 焚き火が めらめら
下っていた いかだが
向きを変える 向きを変える
頭は あっちの川岸に
尾は こっちの川岸に
下っていた いかだが

向きを変える
頭は あっちの川岸
尾は こっちに
いかだの橋が できたのだ
黄昏も 深まり
水も 冷え
つめたい夜風が
川辺を 吹きぬける
軍人たちが いかだを足場に
鴨緑江を渡ってくる
パルチザンが 鴨緑江を渡ってくる
彼らが隠れ終えたとき
いかだの橋は もうなく
さらさら ざあざあ 冷たい波だけが
川岸に砕る
冷たい波だけが 川岸に砕けるけれど
いかだの歌が 遠くから

聞こえてくる
황혼도 깊어 지고
물결도 차지고
서늘한 밤바람
강가에 감돌아 돌무렵
강 건너 바위밑에서
휘파람소리 나더니
떼목에서 모닥불이 번뜩번뜩
내려 가던 떼목이
돌아 간다 돌아 간다
머리는 저편 강가
꼬리는 이편 강가에
내려가던 떼목이

돌아 간다
머리는 저편 강가
꼬리는 이편에
떼목다리 이루었네
황혼도 깊어 지고
물결도 치지고
서늘한 밤바람
강가에 감도네
군인들이 떼목 타고
압록강을 건너 온다
빨찌산이 압록강을 건너 온다
그들이 숨었을 때
떼목다리 간데 없고
출렁 처절석 찬물결만
강가에 깨지네
찬물결만 강가에 깨여 지는데
떼목노래 멀리서

들려 온다
第3楽章
生きて 住むところなく
死して 臥すところないほど
あますところなく 奪われ 失って
聞いておくれ 同胞よ
聞いておくれ 同胞よ
胸がくぼむほどの ため息で
この川を越え 異邦の荒れ地に
乞食の恨めしい一歩を
踏み入れた あの日
あの日から 幾歳
あの日から 幾歳 経たことか
川を越えた民の ため息か
ため息の 化身なのだろうか
川の水は 寄せては消え
ほとばしり 寄せては消える
川を越える 百姓の 涙だろうか
涙の 化身なのだろうか
生きて 住むところなく
死して 臥すところないほど
あますところなく 奪われ 失って
聞いておくれ 同胞よ
聞いておくれ 同胞よ
살아서 살 곳 없고
죽어서 누울 곳 없고
모두 다 잃고 빼앗겼으니
물어 보자 동포여
물어 보자 동포여
가슴 꺼지는 한숨으로
이 강 건너 이방의 거친 땅에
거지의 서러운 저 걸음
옮기던 그날
그날부터 몇몇해나
그날부터 몇몇해나 지났느냐
강 넘은 백성의 한숨이나
한숨이나 아닌가
물줄기는 부서 지고
솟아서 부서 진다
강 넘은 백성의 눈물이나
눈물이나 아닌가
살아서 갈 곳 없고
죽어서 누울 곳 없고
모두 다 잃고 빼앗겼으니
물어 보자 동포여
물어 보자 동포여
第4楽章
鴨緑江 鴨緑江
だが おまえ 今宵は 荒れ狂え
激浪をおこし 山河に轟かせよ
鴨緑江 鴨緑江
激浪をおこし 山河に轟かせよ
鴨緑江
この国のパルチザンたちが
解放の炎を ふりまき
おまえを超えて やってきたのだ
鴨緑江を 渡ってきた

鴨緑江 鴨緑江
この国の烈士たちが
解放の 炎をふりまき
おまえを越えて やってきたのだ
鴨緑江を越え やってきたのだ
意志を研いで 銃剣とし
この国の烈士たちが
祖国の地へ 渡ってきた
この国のパルチザンたちが
解放戦の 炎をふりまき
おまえを越えて やってきたのだ
おまえ 鴨緑江を
この国の烈士たちが 渡ってきた
鴨緑江 ああ
おまえ 今宵は 荒れ狂え
ああ 激浪をおこし 山河に轟かせよ
ああ この国の烈士たちが
鴨緑江を越えてきた
決戦の 雄叫びをあげよ!
압록강 압록강
이 밤엔 그대 날뛰라
격랑을 일으켜 강산을 울리라
압록강 압록강
격랑을 일으켜 강산을 울리라
압록강
이 나라 빨찌산들이
해방의 불길을 뿌리며
그대를 넘어 왔다
압록강를 넘어왔다
압록강 압록강
이 나라 렬사들이
해방의 불길을 뿌려
그대를 넘어 왔다
압록강를 넘어 왔다
의지를 갈아 창검으로
이 나라의 렬사들이
조국땅에 넘어왔다
이 나라의 빨찌산이
해방전의 불길을 뿌리며
그대를 넘어 왔다
그대여 압록강을
이 나라의 렬사들이 넘어 왔다
압록강 아-
이 밤엔 그대 날뛰라
아- 격랑을 일으켜 강산을 울리라
아- 이 나라의 렬사들이
압록강을 넘어 섰다
결전을 부르짖으라!

■歌詞について

カンタータ「鴨緑江」は、趙基天[チョ・ギチョン]の長編叙事詩「白頭山 (백두산)」(1947年)が原作だ(趙基天については「口笛」の記事で言及した)。ここでで引用されているのは、「白頭山」の第6章。「鴨緑江」ではパルチザンが鴨緑江を渡ったところで終わってしまうが、原作ではその後、「キム隊長」らパルチザン部隊が「H市」に辿り着き、駐在所や官舎を襲撃。第7章で日本側の討伐隊による追撃にあいながらも、再び鴨緑江を渡って逃げ切ったところで物語が終わる。つまり、1937年の普天堡戦闘を題材とした作品なのだ。

今回、「鴨緑江」の和訳にあたっては、許南麒訳『白頭山—趙基天詩集』(太平出版社、1974年)を参考にした。朝鮮語の原文を尊重しつつ、許南麒訳にも配慮して訳したつもりである。岩波版『春香伝』などの訳者としても有名な詩人・許南麒による『白頭山』の訳は、原文の朝鮮文学らしい平易さと格調高さとを日本語で絶妙に表現しており、まさに名文と言えると思う。それゆえ、私などが筆を入れるのは畏れ多いが、カンタータ「鴨緑江」とその原文である「白頭山」とでは少なからぬ差異があり、許南麒訳を生かしつつも、かなり手を加える必要があった。

なお、ここに掲載した歌詞では、実際の歌唱において存在する歌詞の繰り返しなどが省略されている箇所もある。



■解説

カンタータ」は、朝鮮音楽愛好者より、むしろヨーロッパのクラシック音楽に造詣がある人にとって親しみ深い音楽形式ではないだろうか。元来、カンタータは近世ヨーロッパにおける教会音楽のジャンルのひとつである。しかし、一般に「カンタータ」というときのそれに関して、明確な定義が存在するわけではないようだ。日本語では「交声曲」と訳されることがあり、朝鮮語でも同様である("교성곡")。『朝鮮語大辞典 (조선말대사전)』(1992年版)は「交声曲 (교성곡)」を次のように説明する(訳:筆者)
交声曲 [名] 《音楽》 管弦楽と独唱、重唱、 合唱などによって構成された、比較的大きい規模の声楽曲。劇的な性格を帯びたものが多い。‖〜《鴨緑江》。
このように、『朝鮮語大辞典』も交声曲(カンタータ)の定義について、さほど多くを語ってはいない。要するに、ここに書かれている以上のはっきりとした定義はなされていないということだろう。それよりも、この記述の末尾において「交声曲《鴨緑江》」が例として挙げられていること、つまり、『朝鮮語大辞典』が同曲を朝鮮における交声曲(カンタータ)の代表作とみなしているらしいことのほうが、ここでは注目に値するかもしれない。

1945年8月、解放を迎えた朝鮮は、その北半分がソ連軍によって占領された。間接統治による占領行政を開始したソ連軍は、音楽を大衆動員・大衆教育の重要な手段と位置づけ、音楽家の教育と組織化に着手した。日本の植民地支配のもとで音楽教育を受けた音楽家も、そうでない音楽家も、ソ連音楽に学び、ソ連音楽を模範として音楽活動をすることになった。1948年9月に朝鮮民主主義人民共和国が建国され、同年12月にソ連軍は朝鮮からの撤退を完了したが、その後も朝鮮音楽はソ連の強い影響のもとに発展を続けた。

遅くても1947年春ごろには、ソ連対外文化連絡協会在平壌文化会館を介し、ソ連作曲家同盟から朝鮮の音楽家たちへ具体的な指導が行われるようなったようである。また、「金日成将軍の歌」(1946年)や「愛国歌」(1947年)を作曲した金元均[キム・ウォンギュン]をはじめ、数多くの作曲家や演奏家がモスクワやレニングラードに留学し、現地で直接、最先端のソビエト音楽を学んだ。

そういった過程でソ連音楽から輸入されたのが、カンタータやオラトリオといった形式だったのである。折しもこの時期、ソ連では共産党やスターリンを称揚するカンタータ・オラトリオが盛んに創作されていた。プロコフィエフやショスタコーヴィチなどの著名作曲家も、その一翼を担っていた。「ピオネールは木を植える」で知られるショスタコーヴィチのオラトリオ「森の歌」は1949年創作。まさに「鴨緑江」(1949年創作)と同時代の作品なのだ。この時期、朝鮮では「鴨緑江」のほかにも相当数のカンタータ・オラトリオが創作されていたことが、記録に残っている。

しかし、冒頭でも述べたが、こんにち朝鮮の音楽芸術を享受するわれわれにとって、「カンタータ」というのは馴染みが薄い形式である。これまで本サイトで紹介した200以上の音楽作品は、すべて「有節歌謡形式」だ。有節歌謡とは、「1番、2番...」というように異なる歌詞で同じ旋律を繰り返す歌謡の形式のこと。歌詞が進むごとに異なる旋律をつけていくカンタータのような「通作歌謡」と対をなす表現である。朝鮮では、ある時期を境に、ほとんど有節歌謡しか創作・上演されなくなったのだ。

そう、このたび取りあげたカンタータ「鴨緑江」も、いまや朝鮮では忘れ去られた名曲なのである。後述する「朝鮮新報」の記事によれば、いまや朝鮮でも「鴨緑江」の全4楽章の総譜は見あたらないという。『朝鮮歌謡大全集 (조선노래대전집)』(2002年)には第1楽章のみ収録されている。

だが、この作品がいまでも受けつがれ、歌いつがれているコミュニティがある。朝鮮大学校関係者を中心とした在日コリアン社会だ。在日社会におけるカンタータ「鴨緑江」については過去に何度か「朝鮮新報」で取りあげられているので(これこれ)、ここで説明するよりもそちらをお読みいただいたほうが早いだろう。


■音源



第1楽章 / 第2楽章 / 第3楽章 / 第4楽章


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2014/03/14 解説を少し手直し

2013年11月12日火曜日

将軍様、お目にかかりたかったです (장군님 뵙고 싶었습니다)

将軍様、お目にかかりたかったです
장군님 뵙고 싶었습니다
1996年創作, ユン・ドゥグン作詞, リ・グァンオ作曲作曲
訪ね来てくださったこの愛は
夢ではないのでしょうか
その胸に抱かれた幸福は
本当に現実なのでしょうか
思い焦がれてきた わたしたち
その裾を掴んで
すごく幸せ 飛び跳ねます
父なる将軍様
ああ 兵士たちは
お目にかかりたかったです

農場の畑をお訪ねになれば
ここへはいつおいでだろうか
工場の道をお歩きになれば
わたしたちはいつお迎えするだろうか
思い焦がれてきた そのお姿は
元気いっぱいで
すごくうれしくて 涙します
父なる将軍様
ああ 兵士たちは
お目にかかりたかったです

きょうのように心をひとつに
高く仰いでゆきます
きょうのように心の奥から
いつまでも奉じてゆきます
いとしさが染み入る
心はその懐に
つながって生きます
父なる将軍様
ああ 兵士たちは
お目にかかりたかったです
찾아오신 이 사랑이
꿈이 아니옵니까
품에 안긴 이 행복이
정말 생시입니까
그리웁던 마음들
옷자락 잡고서
너무좋아 뜁니다
어버이장군님
아- 병사들은
뵙고 싶었습니다

농장벌을 찾으시면
여긴 언제 오실가
공장길을 걸으시면
우리 언제 모실가
그리웁던 그 모습
건강이 넘치니
너무기뻐 웁니다
어버이장군님
아- 병사들은 뵙고
싶었습니다

오늘처럼 일심으로
높이 모시렵니다
오늘처럼 심장으로
길이 받들렵니다
그리움에 사무친
마음은 그 품에
이어 놓고 삽니다
어버이장군님
아-... 병사들은
뵙고 싶었습니다
■音源

2013年11月7日木曜日

党中央のともしび (당중앙의 불빛)

党中央のともしび」(1980年創作、リ・ドクチョ作詞、オム・ハジン作曲)を改訳しました。

党中央のともしび
당중앙의 불빛

天の川流れる 首都の夜
人々はみな 眠りについても
党中央の窓べに 浮かぶともしび
秀でた英知で 明るく輝く
ああ 輝く

かわいい赤ちゃんの ゆりかごを守り
眠ることができない 母親の心だろうか
恵み深い愛の そのともしびのもと
人民の幸せが 花開く
ああ 花開く

祖国の未来を 広げてゆく
党中央の窓辺の まばゆいともしび
燦爛たる導きの その光のなかに
創造の新時代が 明けてゆく
ああ 明けてゆく
은하수 흐르는 수도의 이 밤
사람들은 모두다 잠들었어도
당중앙 창가에 흐르는 불빛
슬기론 예지로 밝게 빛나네
아- 빛나네

귀여운 아기의 요람을 지켜
잠 못드는 어머니 마음이런가
은혜로운 사랑의 그 불빛아래
인민의 행복이 꽃 피여 나네
아- 꽃 펴나네

조국의 미래를 펼치여 가는
당중앙창가의 눈 부신 불빛
찬란한 향도의 그 빛발속에
창조의 새날이 밝아 오네
아- 밝아 오네


■解説

金正日総書記関連曲のなかでは「代を継ぎ忠誠をつくします」(1971年)や「親愛なる金正日同志の歌」(1976年)に次いで古い部類に入る。この歌が創作された1980年当時、朝鮮では金正日総書記を指す婉曲な言い方として「党中央」という表現が用いられていた。「党中央のともしび」とは、人民が寝静まった深夜、金正日総書記の執務室にともる明かりことである。


■音源





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2008/02/17 旧ブログに掲載
2013/11/07 改訳、新ブログに掲載
2013/11/09 歌詞の誤字を修正。ありがとうございます!!
2013/11/28 また修正…

2013年11月6日水曜日

将軍様がゆかれる道に (장군님 가시는 길에)

将軍様がゆかれる道に」(1996年創作、キム・ヨンスン作詞、オム・ハジン作曲)

将軍様がゆかれる道に
장군님 가시는 길에

明けゆく朝を 誰より先に迎えられ
愛の歩みを 刻んでゆかれる
将軍様の安寧を願う人民たち
切なる願いを抱き 夜明けの道を歩む

首領様の足跡が 残るいずこへも
きょうみ休みなく 訪ねてゆかれる
将軍様を見あげ 慕う人民たち
その労苦を思い 夕方の道を歩む

夜を日に継いで ゆかれるその道
はじまりはいずこ おわりはいずこ
将軍様のその偉業 仰ぐ人民たち
忠孝の心を抱き 夜の道を歩む
동트는 새날을 먼저 맞으시며
사랑의 자욱을 새겨가시네
장군님 안녕을 바라는 인민들
간절한 소원 안고 새벽길 쓰네

수령님 자욱이 어린 곳마다
오늘도 쉼없이 찾아 가시네
장군님 우러러 따르는 인민들
그 로고 생각하며 저녁길 쓰네

해와 달 이으시며 가시는 그 길
시작은 어디고 그끝은 어딘가
장군님 그 위업 받드는 인민들
충효의 마음 안고 밤길을 쓰네


■音源

2013年10月10日木曜日

党を歌うのです (당을 노래하노라)

きょうは党創建記念日。というわけで、「党を歌うのです」(2010年創作、チャ・ヨンド作詞、ファン・ジニョン作曲)を紹介します。


党を歌うのです
당을 노래하노라

千尋の海に沈む
真珠のような
わたしの胸に秘めた歌
わたしに 信じて生きる
いとしさの星を授けてくれた
あなたは 愛の宇宙
そうやって 思いをつくして
わたしの生を煌めかせてくれたあなた
この世に二つとない懐
わたしの運命 党よ
わたしはあなたを歌うのです

あなたを本で
知ったんじゃない
生活が教えてくれたんだ
時には わたしひとり
抱えていた苦しみも
あなたがすすいでくれた
そうやって 思いをつくして
わたしの生を煌めかせてくれたあなた
この世に二つとない懐
わたしの運命 党よ
わたしはあなたを歌うのです

千万の子供たちを
英雄として育んできた
あなたの赤い党旗
その旗地が お母さんの
服のすそと重なって見えて
声をつまらせて歌うのです
そうやって 思いをつくして
わたしの生を煌めかせてくれたあなた
この世に二つとない懐
わたしの運命 党よ
わたしはあなたを歌うのです

ああ 党よ 偉大な党よ
わたしはあなたを歌うのです

わたしはあなたを歌うのです
수천길 바다속
진주와도 같아라
내 가슴속의 이 노래
나에게 믿고살
그리움의 별을 준
그대는 사랑의 하늘
그처럼 정을 다하여
내 삶을 빛내준 그대
이 세상에 둘도없는 품
내 운명 당이여
그대를 나는 노래하노라

그대를 책에서
나는 알지 않았네
생활이 알게 하였네
때로는 내 홀로
안고 있던 괴롬도
그대가 가셔주었네
그처럼 정을 다하여
내 삶을 빛내준 그대
이 세상에 둘도 없는 품
내 운명 당이여
그대를 나는 노래하노라

천만의 아들딸
영웅으로 키워온
그대의 붉은 당기발
기폭에 어머니
옷자락이 어려와
목메여 노래하노라
그처럼 정을 다하여
내 삶을 빛내준 그대
이 세상에 둘도없는 품
내 운명 당이여
그대를 나는 노래하노라

아 당이여 위대한 당이여
그대를 나는 노래하노라

그대를 나는 노래하노라


■歌詞について

기폭에 어머니 / 옷자락이 어려와 - "어리다" にはいくつかの意味がありますが、「(影や姿などが)かすかに漂う」という意味もあるためこの部分は「その旗地が お母さんの/服のすそと重なって見えて」ということだと解釈しました。違ったらすみません。チマのすそをイメージしてるんじゃないかと思います。


■動画

2013年10月3日木曜日

いっしょに行こう、わが友よ (함께 가자 나의 동무)

いっしょに行こう、わが友よ」(1991年創作、キム・ジョンホ作詞、キム・チャンゴル作曲)。芸術映画「始まりの山すそで (첫 기슭에서)」より。

いっしょに行こう、わが友よ
함께 가자 나의 동무

緑の丘を 駆け回りながら
青春の夢を 分かちあった友よ
互いに結んだ あの日の友情
花咲かせよう 永遠に

われらともに 交わした約束
千里を行こうと 忘れまい
万里を行こうと 忘れまい
心の底で 永遠に

友よ わが友よ
嵐が来ようと この道を行こう
祖国のために この道を行こう
変わることなく 永遠に
푸른 동산 뛰놀면서
청춘의 꿈을 나눈 동무여
우리 서로 맺은 그 날의 우정
꽃피우자 영원히

우리 함께 다진 약속
천리를 가도 잊지를 말자
만리를 가도 잊지를 말자
마음속에 영원히

동무여 나의 동무여
눈비가 와도 한길을 가자
조국을 위해 한길을 가자
변함없이 영원히


■音源

2013年10月1日火曜日

明星 (새별)

明星」(1966年創作、チェ・ロサ作詞、キム・ギラク作曲)。同名の芸術映画の主題歌です。"새별" は直訳すれば「新しい星」ですが、ここでは「明けの星」の意味。この歌、チェ・ロサ作詞だったんですねー。


明星
새별

あの空に星は あまたあれど
わが胸に光る 星はひとつ
星よ 照らせ 灯台のごとく
われらの行く手 煌々と照らせ

明星のごとく 青春を燃やさんと
誓いを固め 君去りぬ
星よ 伝えよ わが歌を
わが胸焦がれる あのひとへ
저 하늘에 별들이 많고 많아도
마음속에 빛나는 새별은 하나
별이여 비쳐다오 등대와 같이
우리 앞길 찬란히 비치여다오

새별처럼 청춘을 빛내이자고
굳은 맹세 다지며 그대 떠났네
별이여 전해 다오 나의 노래를
사무치게 그리운 나의 님에게


■動画

2013年9月21日土曜日

先軍革命総進軍、前へ (선군혁명총진군 앞으로)

先軍革命総進軍、前へ 」。創作年度、作詞・作曲者名はわかりませんでしたが、2003年以降の曲と思われます。


先軍革命総進軍、前へ
선군혁명총진군 앞으로

太陽が輝く山河に
希望あふれる未来は開かれたのだ
洋々たる未来へと進む道
心臓の血はたぎる
将軍様を囲んで 軍民はひとつに
先軍革命総進軍
赤旗なびかせ前へ

銃隊で万難を乗り越え
百倍に強大となったのだ
偉大なわが党の息吹きで
創造の火花を散らす
将軍様が広げた 設計図いだき
先軍革命総進軍
赤旗なびかせ前へ

白頭山強軍が堅固なので
朝鮮は必勝不敗だ
わが国土 わが惑星に
栄光の祝砲は上がるだろう
将軍様の領導で 富強祖国を輝かせ
先軍革命総進軍
赤旗なびかせ前へ
태양이 빛나는 강산에
희망찬 앞길 열렸다
광활한 미래로 가는 길
심장의 피는 끓어라
장군님 두리에 군민이 뭉치여
선군혁명 총진군
붉은기 날리며 앞으로

총대로 만난을 헤치며
백배로 강대해 졌다
위해한 우리 당 숨결로
창조의 불꾳 날린다
장군님 펼치신 설계도 안고서
선군혁명 총진군
붉은기 날리며 앞으로

백두산강군이 굳건해
조선은 필승불패다
우리 땅 우리 행성에
영광의 축포 올리리
장군님 령도로 부강조국 빛내며
선군혁명 총진군
붉은기 날리며 앞으로


■動画

2013年8月8日木曜日

われらの最高司令官 (우리의 최고사령관)

われらの最高司令官」(1951年創作、キム・プグォン [김북원] 作詞、金元均作曲)です。この曲は2013年7月27日の牡丹峰楽団公演において「戦争映画メドレー」の冒頭に演奏されました(下の動画参照)。しかし『朝鮮歌謡大全集』では映画音楽ではなく一般曲に分類されており、どの映画で使われたのかといった詳しいことはわかりませんでした。CD録音も存在しないようです。


われらの最高司令官
우리의 최고사령관

오늘도 부대는 원쑤를 부시고
들과 강물 산발을 넘는다
나가는 진두에 언제나 그 모습
용맹을 부르는 우리의 최고사령관
그이의 부름에 원쑤를 부시고
그이를 모시고 승리를 노래하리

이 밤도 전우들 산발에세 싸우며
동 트는 고지에 군기를 날린다
피 끓는 가슴들 우러러 서면
승리로 부르는 우리의 최고사령관
그이의 부름에 원쑤를 부시고
그이를 모시고 승리를 노래하리

용감한 인민군 미제를 물리쳐
승리한 그날에 자유론 내 조국
끝없이 번영할 그날을 위하여
받들어 나가자 우리의 최고사령관
그이의 부름에 원쑤를 부시고
그이를 모시고 승리를 노래하리
きょうも部隊は 敵を破り
野と川 山を 越えてゆく
進む陣頭には いつでもそのお姿
勇猛を叫ぶ われらの最高司令官
あの方の 呼び声に 敵を破り
あの方に 仕えて 勝利を歌わん

きょうも戦友たちは 山々で戦い
夜明けの高地に 軍旗をなびかせる
血をたぎらす彼らが 見上げて立てば
勝利を叫ぶ われらの最高司令官
あの方の 呼び声に 敵を破り
あの方に 仕えて 勝利を歌わん

勇敢なる人民軍 米帝をはね返し
勝利のその日には 自由なわが祖国
限りない繁栄の その日のために
仰いで進もう われらの最高司令官
あの方の 呼び声に 敵を破り
あの方に 仕えて 勝利を歌わん


■動画

2013年6月6日木曜日

兵士の行軍路 (병사의 행군길)

兵士の行軍路」(1997年創作、チェ・ジュンギョン作詞、オム・ハジン作曲)です〜〜〜。

兵士の行軍路
병사의 행군길

空白む 明け方に 隊伍は出で発つ
これから行く 行軍の道は 遠く険しい
金の星の偉勲も 行軍のこの道にあり
玉の汗を散らし 山と河と越えるのだ
兵士の行軍路 偉勲の行軍路

この道で 炊事車の 汁の味も覚え
敵を討つため 戦う軍隊の 翼も育む
兵士の軍靴で 千万の山を踏み馴らすとき
勝利の近道は たちまち開けるのだ
兵士の行軍路 勝利の行軍路

雨も雪も 険しい山も 笑って乗りこえ
障壁も突き抜ける 武勇がみなぎる
白頭の行軍路を はるか南へとつなぎ
将軍様を仰いで 報告を捧げるのだ
兵士の行軍路 栄光の行軍路
동트는 이른새벽 대오는 떠난다
가야할 행군길은 멀고도 험해라
금별의 위훈도 행군의 이길에 있어
구슬땀 뿌리며 산과 강 넘는다
병사의 행군길 위훈의 행군길

이길에 가마차의 국맛도 알았고
원쑤칠 싸움군의 나래도 키운다
병사의 군화로 천만산 길들여 갈때
승리의 지름길 곧바로 열린다
병사의 행군길 승리의 행군길

눈비와 험한산도 웃으며 헤친다
장벽도 뚫고나갈 용맹이 넘친다
백두의 행군길 저멀리 남으로 잇고
장군님 우러러 보고를 드리리
병사의 행군길 영광의 행군길


■動画




祖国の自然を改造しよう (조국의 자연을 개조해 가세)

祖国の自然を改造しよう」(1977年創作、パク・ハ作詞、チェ・ジェソン作曲)を訳しました。歌詞には「段々畑」「速度戦」などこの時期の朝鮮の農業政策・経済政策を象徴する用語が盛り込まれています。

祖国の自然を改造しよう
조국의 자연을 개조해 가세

エヤラチャ デヤラチャ 仕事の手を早めよ
山を突き抜け 岩を蹴散らし 水路を開く
山には幾重もの 段々畑を広げ
国じゅうの山河を 肥沃な地へと変える
エーへ エーへ 首領様の呼び声に従って
三大革命の旗高く 大自然を改造しよう
大自然を改造してゆこう

エヤラチャ デヤラチャ 仕事の手を早めよ
波濤を破り 海を遮り 新たな土地を広げる
豊年の堤防が 雲の上まで 高くそびえて
子々孫々の繁栄のため 幸福がそびえる
エーへ エーへ 首領様の呼び声に従って
三大革命の旗高く 大自然を改造しよう
大自然を改造してゆこう

エヤラチャ デヤラチャ 仕事の手を早めよ
速度戦の気勢高く 突撃してゆく
万年の計たる この戦いに 偉勲を輝かせ
全世界に 豊年の国となった 誇りを示そう
エーへ エーへ 首領様の呼び声に従って
三大革命の旗高く 大自然を改造しよう
祖国の栄誉を示してゆこう
에야라차 데야라차 일손 다그쳐라
산을 뚫고 바위를 날려 물길 열어 간다
산에 층층 다락밭을 펼쳐 나가며
온 강산을 옥토벌로 가꾸어 나간다
에헤 에헤 수령님 부르심 따라
3대혁명 기치높이 대자연을 개조하세
대자연을 개조해 가세

에야라차 데야라차 일손 다그쳐라
파도 헤쳐 바다를 막아 새땅 넓힌다
풍년제방 구름우에 높이 솟으니
후손만대 번영을 위한 행복이 솟는다
에헤 에헤 수령님 부르심 따라
3대혁명 기치높이 대자연을 개조하세
대자연을 개조해 가세

에야라차 데야라차 일손 다그쳐라
속도전의 기세높이 돌격해 간다
만년대계 전투에서 위훈 빛내며
온 세상에 풍년나라 자랑 떨치세
에헤 에헤 수령님 부르심 따라
3대혁명 기치높이 대자연을 개조하세
조국의 영예 떨쳐 나가세



■動画




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2013/06/16 訳の誤字を直しました。いつもお疲れさまです! (^q^)(^q^)

2013年5月25日土曜日

口笛 (휘파람)

口笛
휘파람
1990年創作、趙基天 (조기천)作詞、リ・ジョンオ (리종오)作曲
きのうの夜も 吹いたよ
口笛 口笛
もう何ヶ月も 吹いたよ
口笛 口笛
ポクスンの家の前 通るたび
この胸は ときめいて
われ知らず 切なさに
口笛 吹くのさ
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ

会うたびに なんだか
二度と会えない気がして
会っても会っても 君の姿
また見たくなるんだ
きょう計画300を達成したと
君がにっこり笑うとき
胸に火がついてしまって
どうしたらいいかわからない
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ

フィフィ ホホ
フィフィ ホホ
フィフィ ホホ 口笛

きのうの夜も 吹いたよ
口笛 口笛
もう何ヶ月も 吹いたよ
口笛 口笛
革新者の花束を抱えて
口笛を吹けば
ポクスンも僕の気持ち わかるはず
わかってくれるはず
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ
フィフィフィ ホホホ
フィフィ ホホホ

ああ 口笛
ああ 口笛
ああ 口笛
フィフィ ホホ 口笛

フィフィ ホホ...
어제밤에도 불었네
휘파람 휘파람
벌써 몇달째 불었네
휘파람 휘파람
복순이네 집앞을 지날땐
이 가슴 설레여
나도 모르게 안타까이
휘파람 불었네
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호

한번 보면은 어쩐지
다신 못볼듯
보고 또봐도 그 모습
또보고싶네
오늘계획 삼백을 했다고
생긋이 웃을 때
이 가슴에 불이 인다오
이 일을 어찌하랴
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호

휘휘 호호
휘휘 호호
휘휘 호호 휘파람

어제밤에도 불었네
휘파람 휘파람
벌써 몇달째 불었네
휘파람 휘파람
혁신자의 꽃다발 안고서
휘파람 불면은
복순이도 내 마음 알리라
알아주리라
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호
휘휘휘 호호호
휘휘 호호호

아-... 휘파람
아-... 휘파람
아-... 휘파람
휘휘 호호 휘파람

휘휘 호호...

■解説

1990年ごろから90年代半ばにかけ、朝鮮音楽は空前絶後の大衆歌謡黄金期をむかえた。金正日総書記の指導と庇護のもと、その最大の担い手となったのが普天堡電子楽団である。この時期の普天堡電子楽団の創作活動は、理論においても実践においても、朝鮮音楽にとって大きな転機となった。そして、この黄金時代の先頭を切った曲こそ普天堡電子楽団のリ・ジョンオが作曲した「口笛」だった。

朝鮮音楽に「ヒット曲」という概念を当てはめられるのかどうかには疑問の余地があるが、それでもこの「口笛」に関しては「朝鮮の大衆歌謡史上最大のヒット曲」と断言してしまっても問題はないだろう。ただでさえ男女の恋愛を描いた歌謡曲が少ない朝鮮にあって、リアリティあふれる歌詞とそれを引き立てるうら悲しげなメロディが絶妙に溶けあったこの「口笛」がどれほど人々の心を掴んだことか、想像に難くない。

ところで、その知名度ゆえ、「口笛」は“北朝鮮を代表する歌謡曲”として日本の書籍やメディアにも少なからず取りあげられている。そういった例のひとつがテリー伊藤『お笑い北朝鮮』(1993年)。同書は「平壌の若者はこんな歌を聴いている」と題したコーナーで「口笛」を紹介しているのだが、その説明書きにこんなくだりがある。
この歌詞内容は、韓国では60年代の学生運動像というレベル。ポクスンというのは女性の名前で今の韓国ではおばあちゃんに多いどちらかというと古い名前だ。
この記述に目を通した読者は「ふーん、韓国では古い名前なのか。まあ北朝鮮だしなー」というようなことを思うかもしれない。現に、わたしも十数年前に初めて同書を読んだときから長いこと、そういう印象しかなかった。しかし、実はこれにも秘密がある。

「口笛」の歌謡曲としての創作年度は1990年だ。つまり、リ・ジョンオが曲を作り、1本の歌謡曲として世に送り出されたのはその年ということだろう。

では、歌詞はいつ作られたのかというと、実は1947年。管見の限り、確認される初出は北朝鮮文学芸術総同盟機関誌『文学芸術』第2号(1947年12月)である。同号に掲載された趙基天の作品4篇のうちひとつが「口笛」だったのだ。

1947年というと共和国創建の前年。「ポクスン(福順)」という「古い」名前が登場する理由も、これで説明がつく。1947年当時は北でも南でもありふれた名前だったに違いない。

作詞者の趙基天 [チョ・ギチョン] (右写真)は1913年11月6日、中央アジアに生まれ、朝鮮解放とともに朝鮮へ帰国した詩人である。朴世永や李燦らと並び、朝鮮詩界の黎明期を切り拓いた。しかし趙基天は1951年7月31日、朝鮮戦争のさなかに戦死。解放から死までの約6年間に彼は数多くの優れた詩を残しており、なかでも音楽が付けられた作品としては「カンタータ《鴨緑江》」(1949年創作、金玉成作曲)、「聞慶峠」(1950年創作、李冕相作曲)、そして「口笛」などがある。

とはいっても1947年の「口笛」は歌の歌詞として作られたわけではなく、普通の詩である。オリジナルはこちらで見ることができるが、内容はおおむね同一であるものの、歌謡曲「口笛」の歌詞とはいくらか異なる(「ポクスン」の名前はそのままだが)。

普天堡電子楽団が趙基天の詩を歌謡曲に仕立て上げ、1990年に発表した経緯について、まだ詳しいことは調べきれていない。しかし、解放直後の詩(しかも男女の恋愛がテーマのそれ)を引っ張り出してきて改作し、曲を付け、結果的に「朝鮮音楽史上最大のヒット曲」を生み出したリ・ジョンオと普天堡電子楽団のクリエイティビティーには驚嘆するほかない。


■動画



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2013/06/03 趙基天の原典について情報を追加
2017/03/19 体裁を改め、解説の表現を少し修正

2013年5月9日木曜日

鋼鉄の隊伍は前進する (강철의 대오는 전진한다)

鋼鉄の隊伍は前進する」(1951年創作、リ・ムンソプ作詞、金元均作曲)。「金日成将軍の歌」「愛国歌」の金元均が手がけた戦時歌謡です。

鋼鉄の隊伍は前進する
강철의 대오는 전진한다

鋼鉄の隊伍だ われらの武力
白頭の峻嶺 駆け回ったパルチザン
われらは将軍様の 勇猛の道を
守って前進する 鋼鉄の隊伍だ
そうだ 人民武力 朝鮮人民軍
進め 祖国統一 勝利の道へ

不敗の隊伍だ われらの武力
侵略の魔手 米帝を破り
たたかえ 人民祖国 われらの国土
正義で守る 不敗の隊伍だ
そうだ 人民武力 朝鮮人民軍
進め 祖国統一 勝利の道へ

勝利の隊伍だ われらの武力
革命の旗印 この地になびかせ
ひとつに団結した力 阻める者はなし
輝くわれらは 勝利の隊伍だ
そうだ 人民武力 朝鮮人民軍
進め 祖国統一 勝利の道へ
강철의 대오다 우리의 무력
백두의 준령 주름잡은 빨찌산
우리들은 장군님의 영용의 길을
지키며 전진하는 강철의 대오다
그렇다 인민무력 조선인민군
나가자 조국통일 승리의 길로

불패의 대오다 우리의 무력
침략의 마수 미제를 무찔러
싸워 가자 인민조국 우리의 강토
정의로 지켜 가는 불패의 대오다
그렇다 인민무력 조선인민군
나가자 조국통일 승리의 길로

승리의 대오다 우리의 무력
혁명의 기치 이 땅에 날리며
하나로 뭉쳐 진 힘 막을 자 없다
빛나는 우리들은 승리의 대오다
그렇다 인민무력 조선인민군
나가자 조국통일 승리의 길로


■音源



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2013/05/09 歌詞のミスを修正。ありがとうございました。

2013年5月8日水曜日

われらは千里馬に乗って駆ける (우리는 천리마 타고 달린다)

われらは千里馬に乗って駆ける」(1958年創作 / 朴世永作詞 / 金元均、チョ・ギルソク作曲)。メロディの端々に'50年代の香りが漂う、千里馬運動期の名曲のひとつです。

われらは千里馬に乗って駆ける
우리는 천리마 타고 달린다

われらは誇りある 社会主義建設者
千里馬に乗って 稲妻のごとく駆ける
革命の果実として 地上の楽園を築き
党と首領の呼び声に従い 突進してゆく
ああ 世紀に知らしむ 荘厳なるこの姿
人民が幸せに生きる 楽園を広げる
新たな希望待ちわび 苦難を経たわれらだから
千里馬に乗って 勝利へと駆けるのだ

われらは奇跡を 創造する突撃隊
鉄壁が阻もうとも 突き抜けて進む
廃墟のうえに立ち現れる 勇壮な都市群
溶鉄は湧きたぎり 灌漑水路は延びる
ああ 世紀に知らしむ 荘厳なるこの姿
人民が幸せに生きる 楽園を広げる
新たな希望待ちわび 苦難を経たわれらだから
千里馬に乗って 勝利へと駆けるのだ

われらは不屈の 英雄朝鮮の勤労者
百年を先駆けて 革命の基地を固める
威力あるこの手は 敵どもを蹴散らして
祖国の自主統一を 早めて進む
ああ 世紀に知らしむ 荘厳なるこの姿
人民が幸せに生きる 楽園を広げる
新たな希望待ちわび 苦難を経たわれらだから
千里馬に乗って 勝利へと駆けるのだ
우리는 자랑찬 사회주의건설자
천리마 타고서 번개처럼 달린다
혁명의 열매로 지상락원 꾸리며
당과 수령 부름따라 돌진해 나간다
아 세기에 떨치는 장엄한 이 모습
인민들 행복스런 락원을 펼친다
새 희망 바라보며 고난겪은 우리니
천리마 타고서 승리에로 달린다

우리는 기적을 창조하는 돌격대
철벽이 막아도 뚫어 내며 나간다
페허우에 내솟는 웅장한 도시들
쇠물은 끓어 넘고 관개수로 뻗는다
아 세기에 떨치는 장엄한 이 모습
인민들 행복스런 락원을 펼친다
새 희망 바라보며 고난겪은 우리니
천리마 타고서 승리에로 달린다

우리는 불굴의 영웅조선 근로자
백년을 앞당기며 혁명기지 다진다
위력한 이 힘은 원쑤들을 박차며
조국의 자주통일 다우쳐 나간다
아 세기에 떨치는 장엄한 이 모습
인민들 행복스런 락원을 펼친다
새 희망 바라보며 고난겪은 우리니
천리마 타고서 승리에로 달린다


■歌詞について

  • 革命の基地を固める - これは初期の共和国を特徴づける「民主基地論」という考え方、すなわち「すぐに南北統一をするのではなく、まず北半分に強力な社会主義国家を建設し、それを革命の基地として朝鮮革命の完遂(南朝鮮革命・南北統一)をめざす」という方針から来ているものです。
  • 威力あるこの手は - "위력한 이 힘은" は直訳すれば「威力あるこの力は」ですが、「力」が重なるのを避けて「手」にしました。


■音源

2013年5月5日日曜日

社会主義教育テーゼの歌 (사회주의교육테제의 노래)

社会主義教育テーゼの歌」(1977年創作、アン・チャンマン作詞、チェ・ジェソン作曲)

社会主義教育テーゼの歌
사회주의교육테제의 노래

誰もの胸に青春の希望が
はばたくこの山河に
実りある学びの道へ
われらは進む
ああ 首領様の教育テーゼは
革命の新世代 チュチェの新世代
力強く育ててゆく

自主と創造の英知で
栄光を誇って
チュチェの革命戦士として
われらは育つ
ああ 首領様の教育テーゼは
国じゅうの人民を 革命の戦士として
力強く育ててゆく

チュチェの燦爛たる光
世界中に広がって
共産主義の輝かしいふたつの要塞
占領してゆく
偉大な教育テーゼ 高く奉じて
革命の新たな勝利 人類の新たな春
近づけてゆく
가슴마다 청춘의 희망
나래치는 강산에
보람찬 배움의 길로
우리는 나간다
아 수령님의 교육테제는
혁명의 새세대 주체의 새세대
억세게 키워간다

자주와 창조의 슬기로
영광을 떨치며
주체의 혁명전사로
우리는 자란다
아 수령님의 교육테제는
온 나라 인민들 혁명의 전사로
억세게 키워간다

주체의 찬란한 빛발
온 누리에 펼치며
공산주의 빛나는 두 요새
점령해나간다
위대한 교육테제 높이 받들고
혁명의 새 승리 인류의 새봄을
앞당겨 나간다


■歌詞について

共産主義のふたつの要塞 占領してゆく - 「ふたつの要塞」とは「共産主義の思想的要塞と物質的要塞」のことで、これは社会主義教育テーゼの冒頭で述べられています。ちなみに『朝鮮歌謡大全集 (조선노래대전집)』(2003年)に掲載されている歌詞ではこの箇所が「社会主義の最後の勝利に/向かって前へ (사회주의 최후의 승리를 / 향하여 나간다)」に変更されています。


■音源



ワンジェサン軽音楽団第39集(チェ・ジェソン作曲集1)より。ワンジェサンのCDですが、チェ・ジェソンがもともと万寿台芸術団の所属だったためか、収録されている曲はすべて万寿台芸術団のものです。

2013年5月3日金曜日

銀翼 (은빛날개)

銀翼」(1994年創作、チョン・ソンファン作詞、ウ・ジョンヒ作曲)を改訳しました。空軍関係の歌としては「飛行士の歌」が最も有名かと思いますが、私はこの「銀翼」が一番好きです。


銀翼
은빛날개

あの空が広く
果てしなくとも
勇猛さは空を覆う
祖国よ われらを
われらを信じておくれ
おまえの銀翼を
われらは 祖国を守って
空に生きる勇士たち
われら 金正日将軍の
勇敢なる飛行隊

火の雲をくぐり
稲妻のように飛び
敵の牙城を崩すとき
祖国よ われらを
われらを守っておくれ
おまえの銀翼を
われらは 祖国を守って
空に生きる勇士たち
われら 金正日将軍の
勇敢なる飛行隊

空の果てに身を
散らそうとも
勝利の旗を翻そう
祖国よ われらを
われらを抱いておくれ
おまえの銀翼を
われらは 祖国を守って
空に生きる勇士たち
われら 金正日将軍の
勇敢なる飛行隊
저 하늘이 넓어
끝이 없다해도
용맹은 하늘을 덮으리
조국이여 우릴

우릴 믿어다오
그대의 은빛날개를
우리는 조국을 지켜

하늘에 사는 용사들
우리는 김정일장군의

용감한 비행대라네

불구름을 뚫고

번개처럼 날아
원쑤의 아성을 부실 때
조국이여 우릴

우릴 지켜보라
그대의 은빛날개를
우리는 조국을 지켜

하늘에 사는 용사들
우리는 김정일장군의

용감한 비행대라네

하늘가에 이몸

흩어진다 해도
승리의 기발로 날리리
조국이여 우릴

우릴 안아다오
그대의 은빛날개를
우리는 조국을 지켜

하늘에 사는 용사들
우리는 김정일장군의

용감한 비행대라네


■音源





■訳について

この曲は「幼年前衛」様が過去に訳されており、訳にあたって大いに参考にさせていただきました。



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2011/09/18 公開
2013/05/03 改訳、YouTube音源追加など

2013年4月30日火曜日

われらは勝利者 (우린 승리자)

われらは勝利者」(1993年創作、チェ・ロサ作詞、キム・ウォニル作曲)を訳しました。

われらは勝利者
우린 승리자

いまだ国が 若かったころも
われら信じたものは ただ党と首領
砲煙千里 血をもって 潜りぬけ
米帝を破った われらは勝利者
われらは勝利者

世代を継いで 敵に臨み
きょうも信じるものは ただ党と首領
英雄朝鮮の 意気をもって 尊厳示し
社会主義守って立つ われらは勝利者
われらは勝利者

険しき前途に 試練多くとも
ますます信じるものは  ただ党と首領
一心団結の この力で 受けて立ち
くじけることを知らぬ われらは勝利者
われらは勝利者
아직은 나라가 청소했어도
우리가 믿은것은 당과 수령뿐
포연천리 피로써 헤쳐넘으며
미제를 무리친 우린 승리자
우린 승리자

세대를 이어서 원쑤와 맞서
오늘도 믿는것은 당과 수령뿐
영웅조선 기상으로 존엄 떨치며
사회주의 지켜선 우린 승리자
우린 승리자

험난한 앞길에 시련많아도
더 굳게 믿는것은 당과 수령뿐
일심단결 이 힘으로 맞받아가며
굽힐줄 모르는 우린 승리자
우린 승리자


■解説

この曲が創作された1993年は、いわゆる「第1次核危機」が勃発し、朝鮮がアメリカとの対決状態を強いられた年。同じく1993年の「千万が銃爆弾になろう」などとならび、そういった時代背景を映し出した歌と言えるかもしれません。

作詞者の金日成賞桂冠人チェ・ロサ[최로사]は「泉のほとりで」(1952年)を手がけたことで知られる女性詩人。1932年6月15日に生まれ、2011年3月に亡くなったようです。一方、作曲者の人民俳優キム・ウォニル[김원일]は普天堡電子楽団のシンセサーザー奏者。異色の組み合わせから生まれた名曲です。

作詞者が共和国の創建当初からその歴史とともに歩み、祖国解放戦争(朝鮮戦争)も経験した人物であることを思うと、「われらの勝利者」の歌詞には格別の重みを感じずにはいられません。さらに、若手の作曲者が付けた曲は叙情的でありながら悲壮なまでの勇ましさを含んでいて、歌詞に込められた決意をより鮮明なものにしてくれます。そして、この曲の魅力を決定づけているのは、なんと言っても李粉姫の独唱。飾り気はないけれど高音がどこまでも透き通っていくかのような彼女の歌声は、まさしくこの曲と歌詞の雰囲気そのものと言っても過言ではありません。

ところで、先日の朝鮮人民軍創建81周年慶祝牡丹峰楽団公演の演目にこの「われらは勝利者」がありました。「女性n重唱」が多い牡丹峰楽団にあってこの曲がリュ・ジナ[류진아]の独唱で披露された(ただし3番はほとんど重唱)のは、オリジナルである李粉姫独唱版の雰囲気を継承しようとしたのかもしれません。

ちなみに、牡丹峰楽団の公演ではオリジナルの「険しき前途に (험난한 앞길에)」という歌詞が「われらの行く手に (우리의 가는 길)」に変更されていました。 「険しき前途」では縁起が悪いというような理由なのかもしれませんが、そのせいで歌詞の格調高さがいくらか損なわれてしまった気がします。


■音源



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2013/08/07 歌詞・和訳を修正!!

2013年4月26日金曜日

鉄槌 (무쇠마치)

鉄槌」(1997年創作、ファン・ジニョン作詞作曲)を訳しました。普天堡電子楽団のファン・ジニョンが作詞・作曲を手がけた作品で、普天堡電子楽団第78集、142集、万寿台芸術団第74集などに収録されています(いずれも万寿台芸術団による合唱・演奏)。普天堡による録音はないようです。


鉄槌
무쇠마치

帝国主義の反動どもが 悪あがきをして
呪わしき黄色のやつらが 頭をもたげれば
われら労働者階級 赤旗掲げ
鉄槌をくださん 鉄槌をくださん

この鎚でわれらは 国をたてて
この鎚で富強なる祖国 建設した
われら労働者階級 赤旗掲げ
社会主義守らん 社会主義守らん

首領様が広げてくださった 革命の赤旗
天地が覆ろうとも 最後まで守らん
われら労働者階級 赤旗掲げ
共産主義建設せん 共産主義建設せん
제국주의 반동들이 발악을 하고
저주로운 황색무리 머리쳐들면
로동계급 우리는 붉은기 들고
무쇠마치로 치리라 무쇠마치로 치리라

이 마치로 우리들은 내 나라 세웠고
이 마치로 부강조국 건설하였다
로동계급 우리는 붉은기 들고
사회주의 지키리 사회주의 지키리라

수령님 덮고 계시는 혁명의 붉은기
하늘땅이 뒤집혀도 끝까지 지키리
로동계급 우리는 붉은기 들고
공산주의 건설하리 공산주의 건설하리


■歌詞について

呪わしき黄色のやつらが - 「黄色」というのがどういう比喩なのかは、はっきりしません。ただ「黄色組合(yellow union)」(御用組合のこと)という言葉がありますし、Naver国語辞典によればこの表現は朝鮮語でも使われるようです。なので「黄色」には反労働者階級的なイメージがあるのかもしれません。

鉄槌をくださん - この歌にいう「鉄槌」「鎚」は、日本語で「鉄槌をくだす」というときの「鉄槌」であるとともに、労働者階級の象徴としての「ハンマー」でもあるのでしょう。

共産主義建設せん - 『朝鮮歌謡大全集 (조선노래대전집)』(2003年)に掲載されている歌詞ではこの箇所が「強盛大国建設せん 強盛大国建設せん (강성대국 건설하리 강성대국 건설하리)」に変更されています。まあよくあることですね。


■音源

2013年4月18日木曜日

将軍様が示したところ (장군님 가리키신 곳)

将軍様が示したところ」(1997年創作、パク・ヨンチョル作詞、パク・チングク作曲)。朝鮮音楽を聴きだした当初から好きな曲のひとつです。

将軍様が示したところ
장군님 가리키신 곳

かなたへと雨雲を 微笑みで押しのけて
われらの将軍様が 踏みしめ立つところは
ああ 国土のはじまり 白頭山のいただき
ああ 革命の聖山 白頭山のいただき

分裂した祖国の 痛みを受けとめて
われらの将軍様が 見おろしたところは
ああ 国土のおわり 漢拏山のふところ
ああ はるか済州島 漢拏山のふところ

民族の宿願を なし遂げるべく
われらの将軍様が 示したところは
ああ 統一した国 ひとつの民族
ああ 統一した祖国 ひとつの民族
저멀리 비구름 미소로 밀어내며
우리의 장군님 딛고서신 그곳은
아-... 강토의 시작 백두산마루
아-... 혁명의 성산 백두산마루

분렬된 조국의 아픔을 안으시고
우리의 장군님 굽어보신 그곳은
아-... 강토의 한끝 한나산기슭
아-... 제주도 멀리 한나산기슭

민족의 그 소원 이루어 주시려고
우리의 장군님 가리키신 그곳은
아-... 통일된 나라 하나된 민족
아-... 통일된 조국 하나된 민족


■音源


独唱:金光淑

2013年4月7日日曜日

陽光明るいわが国 (해빛 밝은 내 나라)

陽光明るいわが国」(1964年創作、ペク・インジュン作詞、キム・リヌク作曲)。芸術映画「限りないわたしの希望 (끝 없어라 나의 희망)」の曲。普天堡電子楽団が再形象した1960年代の曲のうちひとつです。


陽光明るいわが国
해빛 밝은 내 나라

[普天堡電子楽団の歌詞]

まばゆい陽の光が 丘いっぱいにあふれ
あらゆる花が 咲き乱れる
まぶしい陽の光が 川面に映えて
虹がきれいに 橋をかける
われらの空は なんと高いことか
われらの太陽は なんと明るいことか
われらの国は なんと広いことか
いつも春風が 丘に吹いて
わたしの胸いっぱいに
喜びと希望がみなぎる

찬란한 해빛이 동산가득 비치니
온갖꽃 피여나 만발하다네
눈부신 해빛이 강물우에 어리니
무지개는 곱게 다리를 놓네
우리 하늘은 높고 높아라
우리 해님은 밝고 밝아라
우리 나라는 넓고 넓어라
언제나 봄바람 동산에 불어아
내 가슴 가득히
기쁨 희망을 안겨주네

まばゆい陽の光が 村いっぱいにあふれ
あらゆる花が 咲き乱れる
まぶしい陽の光が 家々を照らして
人々はみな 喜びに満たされる
われらの暮らしを 歌おうよ
われらの祖国を 歌おうよ
われらの未来を 歌おうよ
いつも党の光が 丘にあふれ
夜も 昼も
喜びと希望がみなぎる

찬란한 해빛이 마을가득 비치니
온갖꽃 피여나 만발하다네
눈부신 해빛이 집집마다 비치니
사람들은 모두 기쁨 넘치네
우리 생활을 노래부르자
우리 조국을 노래부르자
우리 앞날을 노래부르자
언제나 당의 빛 동산에 넘치여
밤이나 낮이나
기쁨 희망을 안겨주네



[『朝鮮歌謡大全集』掲載の歌詞]


まばゆい陽の光が この山河に満ちて
人々は 限りなく 幸せなのだ
創造で花開く 社会主義のわが祖国
地にはあらゆる果物が熟れる
わが国は なんと住みよいことか
われらの太陽は なんと明るいことか
われらの行く手は なんと広いことか
いつでも一途に 首領様を慕って
忠誠をつくし
千年万年 生きていこう

찬란한 해빛이 이 강산에 넘치니
사람들 한없이 행복하여라
창조로 꽃피는 사회주의 내 조국
땅우에는 백과 무르익었네
우리 나라는 살기좋아라
우리 태양은 밝고밝아라
우리 앞길은 넓고넓아라
언제나 한마음 수령님 모시고
충성을 다하여
천년만년 살리라

ありがたい陽の光が 楽園にあふれ
この地に赤い花が 咲き乱れる
千里馬が羽ばたく 繁栄するわが国
人々はみな 若いのだ
わが国は なんと住みよいことか
われらの太陽は なんと明るいことか
われらの行く手は なんと広いことか
いつでも一途に 首領様を慕って
忠誠をつくし
千年万年 生きていこう

은혜론 해빛이 락원우에 비치니
이 땅에 붉은 꽃 만발하여라
천리마 나래치는 번연하는 내 나라
사람들은 모두 청춘이네
우리 나라는 살기좋아라
우리 태양은 밝고밝아라
우리 앞길은 넓고 넓아라
언제나 한마음 수령님 모시고
충성을 다하여
천년만년 살리라


■音源

2013年3月31日日曜日

わたしの思いを星に託して (내 마음 별에 담아)

わたしの思いを星に託して」(2001年創作、ハン・チャンウ[한창우]作詞、パク・チングク[박진국]作曲)です。この曲、牡丹峰楽団の新曲かと思ったら普天堡末期の作品でした。


わたしの思いを星に託して
내 마음 별에 담아

果てしない あの空が
たくさんの星を抱いているように
父なるあの方の懐は
われらの人生は花開かせた
星 星 星よ
わたしの思いを星に託して
世界中に伝えたい
将軍様の その愛を

あの空の 星たちを
いつになれば数えきれるだろうか
わたしの一生に授かった愛は
星のように数知れない
星 星 星よ
わたしの思いを星に託して
世界中に伝えたい
将軍様の その愛を

あの空に 太陽があって
光り輝く星たちのように
その懐に 抱かれた生は
永遠に光を振りまけ
星 星 星よ
わたしの思いを星に託して
世界中に伝えたい
将軍様の その愛を
끝없는 저 하늘이
뭇별들을 품어주듯
어버이 그이 품은
우리 삶 꽃펴주었네
별 별 별이여
나의 마음 별에 담아
세상에 전하고싶네
장군님의 그 사랑을

저 하늘의 별무리
그 언제면 다 세여볼가
내 한생 받은 사랑
별처럼 많고 많아라
별 별 별이여
나의 마음 별에 담아
세상에 전하고싶네
장군님의 그 사랑을

저 하늘의 태양 있어
반짝이는 뭇별처럼
그 품에 안긴 삶은
영원히 빛을 뿌려라
별 별 별이여
나의 마음 별에 담아
세상에 전하고싶네
장군님의 그 사랑을


■動画

2013年3月28日木曜日

朝鮮10大軍歌

いまや世界で唯一の良質な軍歌産出地と言える朝鮮民主主義人民共和国。しかし「北朝鮮軍歌に興味はあるけど、多すぎて何から聞いたらわからない」という方も多いのではないだろうか。そこで、そういった入門者のみなさんのために、わたしが勝手に選定した「朝鮮10大軍歌」を紹介したい。勝手に選んだと言っても好みで選んだわけではなく、重要度を衡量して選曲したつもりだ。

各曲、曲名の部分が紹介記事へのリンクになっている(一部、他サイト様へのリンクもあり)。入門者の役に立てば幸いである。


1. 赤旗の歌 (적기가) : 革命歌謡 [YouTubeで視聴する


2. 遊撃隊行進曲 (유격대행진곡) : 革命歌謡 [YouTubeで視聴する


3. 祖国保衛の歌 (조국보위의 노래) : 1950年創作 [YouTubeで視聴する


4. 進軍また進軍 (진군 또 진군) : 1950年創作 [YouTubeで視聴する


5. 決戦の途へ (결전의 길로) : 1951年創作 [YouTubeで視聴する


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2010/04/03 当初、「テハンネクンデ~大韓の軍隊」様で紹介されていた「大韓民国陸軍10大軍歌」に触発されて企画。しかし結局10個集まらず、「8大軍歌」として掲載し、残り2曲を読者のみなさんに提案していただいた(コメント欄のやり取りはその跡)
2013/03/28 ようやく「10大軍歌」として本格掲載

また会いましょう (다시 만납시다)

また会いましょう」(1992年創作、リ・ジョンスル作詞、ファン・ジニョン作曲)

また会いましょう
다시 만납시다

白頭から 漢拏まで
われらはひとつの民族
別れてどれほど経ったか
涙もどれほど流したか
ごきげんよう また会いましょう
さようなら また会いましょう
むせびながら 声をあげます
お元気で また会いましょう

父母兄弟 待ち焦がれ
互いに探して呼び合い
統一よ 来たれ
そう叫んで何年経ったか
ごきげんよう また会いましょう
さようなら また会いましょう
むせびながら 声をあげます
お元気で また会いましょう

夢を見るかのように会って
われらは別れていくけれど
太陽と星が燦爛たる
統一の日にまた会おう
ごきげんよう また会いましょう
さようなら また会いましょう
むせびながら 声をあげます
お元気で また会いましょう
백두에서 한나로
우린 하나의 겨레
헤여져서 얼마냐
눈물 또한 얼마였던가
잘있으라 다시 만나요
잘가시라 다시 만나요
목메여 소리 칩니다
안녕히 다시 만나요

부모형제 애 타게
서로 찾고 부르며
통일아 오너라
불러 또한 몇해였던가
잘있으라 다시 만나요
잘가시라 다시 만나요
목메여 소리 칩니다
안녕히 다시 만나요

꿈과 같이 만났다
우리 헤여져 가도
해와 별이 찰란한
통일의 날 다시 만나자
잘있으라 다시 만나요
잘가시라 다시 만나요
목메여 소리 칩니다
안녕히 다시 만나요


■動画







北行き列車の汽笛 (북행렬차 기적소리)

北行き列車の汽笛」(1998年創作、チャ・ミョンスク作詞、ファン・ジニョン作曲)

北行き列車の汽笛
북행렬차 기적소리

会寧へと 発ってゆく あの汽笛
どうしてこの胸に 響くのだろうか
解放のその日にも 故郷を思い描いて
お母様は心にだけ 刻みつけた
ああ あの日の 北行き列車の汽笛

離れてきた会寧を 心に抱き
密営の夜 夢路にも 訪ねた山河
建国のせわしい歩み 休めることなく
お母様は故郷を 通り過ぎていった
ああ あの日の 北行き列車の汽笛

むせぶように鳴る あの汽笛
忘れられない物語を 伝えている
将軍様を奉じる 忠誠の道で
きょうもわれらの胸に 響いている
ああ あの日の 北行き列車の汽笛
회령으로 떠나가는 저 기적소리
그 어이 이 가슴을 울려주는가
해방된 그 날에도 고향 그리며
어머님 마음에만 새겨두셨네
아 그날의 북행렬차 기적소리

떠나오신 회령을 마음에 안고
밀영의 밤 꿈결에도 찾으신 산촌
건국의 바쁜 걸음 멈추지 않고
어머님 고향을 지나가셨네
아 그날의 북행렬차 기적소리

목 메여 울리는 저 기적소리
못 잊을 사연을 이야기하네
장군님 받드는 충성의 길에
오늘도 우리 가슴 울리여 주네
아 그날의 북행렬차 기적소리


■解説

金正淑女史の逸話に基づいた歌。金正淑女史が解放直後に咸鏡北道を訪れたとき、自らの故郷である会寧のすぐ南の町を視察した。そこでお付きの人たちは「故郷を訪問されてはどうか」と勧めたのだが、女史は会寧の方角をしばらく眺めたあと、「いまは平壌へ戻り、将軍様(金日成主席)をお守りしなければなりません」と言って、会寧行きを断った参考


■音源

2013年3月25日月曜日

赤旗の歌 (적기가)

 苦難の行軍のとき、警護隊員たちが雪の中に埋もれて立ち上がれなかったことがあります。いくら立ち上がろうとしても手足がいうことをききませんでした。数日のあいだ何も口にできなかったうえに、疲労困憊して力が尽きてしまったのです。わたしも自分の体を支えきれないありさまでした。わたしは雪の中にミイラのように横たわっている隊員たちに近づいて、静かに「赤旗の歌」 をうたいました。隊員たちはその歌を聞いて正気に返りました。そして、敢然として立ち上がり、行軍をつづけたのです。

金日成回顧録『世紀とともに8(続編)』22-2
革命歌謡「赤旗の歌」です。曲名の訳はそのまま「赤旗歌」としてもよかったのですが、ここはせっかくなので日本語版に準拠することにしました(『世紀とともに』の公式日本語訳でも「赤旗の歌」になってることですし)。歌詞も全体的に日本語版と酷似しているので、日本語版と同じと思われる部分は日本語版の歌詞をそのまま流用し、そうでない部分は日本語版の文体にあわせて訳出しました。


赤旗の歌
적기가

民衆の旗 赤旗は
戦士の屍を包む
死屍固く 冷えぬ間に
血潮は旗を染めぬ
高く立て 赤旗を
その影に 固く誓う
卑怯者 去らば去れ
われらは赤旗守る

敵との 血戦のなか
赤旗捨てるは誰ぞ
金と地位に 惑いたる
卑怯下劣の奴ぞ
高く立て 赤旗を
その影に 
固く誓う
卑怯者 去らば去れ
われらは赤旗守る

赤旗を 高くあげ
われらは進むを誓う
来たれ牢獄 絞首台
これ告別の歌ぞ
高く立て 赤旗を
その影に 
固く誓う
卑怯者 去らば去れ
われらは赤旗守る
민중의 기 붉은기는
전사의 시체를 싼다
시체가 식어 굳기전에
혈조는 기발을 물들인다
높이 들어라 붉은기발을
그밑에서 굳게 맹세해
비겁한 자야 갈라면 가라
우리들은 붉은기를 지키리라

원쑤와의 혈전에서
붉은기를 버린놈이 누구냐
돈과 직위에 꼬임을 받은
더럽고도 비겁한 그놈들이다
높이 들어라 붉은기발을
그밑에서 굳게 맹세해
비겁한 자야 갈라면 가라
우리들은 붉은기를 지키리라

붉은기를 높이 들고
우리는 나가길 맹세해
오너라 감옥아 단두대야
이것이 고별의 노래란다
높이 들어라 붉은기발을
그밑에서 굳게 맹세해
비겁한 자야 갈라면 가라
우리들은 붉은기를 지키리라


■動画



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2014/12/03 訳を修正

2013年3月16日土曜日

泉のほとりで (샘물터에서)

あの祖国解放戦争のころに出てきた歌「泉のほとりで」はいまでも広く歌われていますが、それはこの歌に大衆性があって、生活を実感あるように反映しているためです。
金 日 成

泉のほとりで」(1952年創作、チェ・ロサ作詞、ユン・スンジン作曲)を紹介します。戦時歌謡(朝鮮戦争中の歌)です。


泉のほとりで
샘물터에서

泉のほとりで水を汲んで
水がめを頭に乗せたら
洗濯していた軍人さんが
こそこそと背を向ける
そっと覗いてみたら
その手つきの下手なこと
恥ずかしいけど言ったんです
わたしが洗いましょうか
わたしが洗いましょうか
わたしが洗いましょうか

泉のほとりで水を汲んで
水がめを頭に乗せたら
見覚えのあるあの子たちが
わたしを囲むのです
きれいな女の子たちが
歌を歌ってくれるのです
恥ずかしいけど歌ったんです
「ノドゥルの川辺」 春の歌を
「ノドゥルの川辺」 春の歌を
「ノドゥルの川辺」 春の歌を

泉のほとりで水を汲んで
水がめを頭に乗せたら
いとしいあの人たちが
前線へ出ると言うのです
あわてて泉のほとりで
ツツジの花を折って渡し
なんどもお願いしたんです
勝利の日にまた来てください
勝利の日にまた来てください
勝利の日にまた来てください
샘물터에 물을 길러
동이 이고 나갔더니
빨래하던 군인동무
슬금슬금 돌아앉네
살그머니 바라보니
그 솜씨가 서투르지
부끄러워도 말했지요
제가 빨아 드릴가요
제가 빨아 드릴가요
제가 빨아 드릴가요

샘물터에 물을 길러
동이 이고 나갔더니
낯이 익은 동무들이
나를 둘러싸겠지요
아름다운 처녀동무
노래 하나 불러주오
부끄러워도 불렀지요
노들강변 봄노래를
노들강변 봄노래를
노들강변 봄노래를

샘물터에 물을 길러
동이 이고 나갔더니
정들은 동무들이
전선으로 떠난다죠
허둥지둥 샘물터의
진달래꽃 꺾어주며
거듭하여 부탁했지요
승리의 날 또 오세요
승리의 날 또 오세요
승리의 날 또 오세요


■歌詞について

1番・3番が女性の視点、2番が男性の視点だと思います。


■動画


▲普天堡電子楽団


▲牡丹峰楽団。2013年6月・戦勝節公演

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2013/08/10 音源を差し替え

2013年3月12日火曜日

鉄道行進曲 (철도행진곡)

鉄道行進曲」(1952年創作、コ・ソクサン作詞、金元均作曲)を紹介します。『조선노래대전집(朝鮮歌謡大全集)』に掲載されている曲で、音源はいまのところ入手できていません。これまで音源がない曲は基本的に掲載しない方針でしたが、興味深いので取りあげたいと思います。

鉄道行進曲
철도행진곡

一路延びる列に沿い 輸送列車は走る
長い汽笛を鳴らして 峠を越えれば
旗を振り歓迎する 仲間たちのいるところ
なんとしても夜のうちに 終点まで着こう
ああ われらは 鉄馬の騎手
前線の勝利のため きょうもゆく

ボイラーを熱せよ 輸送列車は走る
一分一秒がわれらには 血よりも貴重で
時間を惜しみながら 前線へ向かってゆく道
敵を急き立てるがごとく 汽車を走らせよう
ああ われらは 鉄馬の騎手
前線の勝利のため きょうもゆく

青信号はいとしく 輸送列車は走る
ピストンを弾ませて 終点に着けば
ひとりずつ抱く 戦友たちの胸へ
載せよう この弾丸を 早く届けよう
ああ われらは 鉄馬の騎手
前線の勝利のため きょうもゆく
한길곧은 렬을 따라 수송렬차 달린다
긴 고동을 올리면서 산굽이를 지나면
기발 들고 반겨 대할 동무들이 있는 곳
한사코이 밤으로 종점에 대자
아- 우리들은 철마의 기수
전방의 승리 위해 오늘도 나간다

불가마를 달구어라 수송렬차 달린다
분초가 우리에서 피보다 더 중하여
매 시간을 아끼면서 전선 향해 가는 길
원쑤를 다우치듯 기차를 끌자
아- 우리들은 철마의 기수
전방의 승리 위해 오늘도 나간다

푸른 등불 정답고나 수송렬차 달린다
피스톤을 달구채며 종점에 닿으면
한아름씩 받아 안을 전우들의 품으로
실으세 이 탄환을 어서 보내세
아- 우리들은 철마의 기수
전방의 승리 위해 오늘도 나간다


■解説

作曲者は「金日成将軍の歌」「愛国歌」などを手がけた金元均(キム・ウォンギュン)。「行進曲」らしく軽快な曲調です。金元均は共和国を代表する作曲家とされているわりにはそれほど作品数が多くありません。そんななかで、この「鉄道行進曲」は氏の隠れた名作と言えるかと思います。

創作年は祖国解放戦争(朝鮮戦争)中の1952年。「戦時歌謡」に分類されます。したがって「鉄道行進曲」といっても鉄道一般を主題とした歌ではなく、あくまで前線と後方を結ぶ補給の手段としての「鉄道」を描いています。同じく戦時歌謡であり、トラックでの戦時輸送を描写した「自動車運転士の歌」(1951年)の鉄道版が「鉄道行進曲」と言ってもいいかもしれません。もっとも、「自動車運転士の歌」が現在に至るまでまで広く使用されているのにたいし、「鉄道行進曲」は忘れられている感があるので残念ですが…。

戦争中の鉄道輸送を題材にした作品といえば、芸術映画「鉄路の上で (철길우에서)」(1966年)やその主題歌「若い機関士 (젊은 기관사)」(同年)が知られます。なので、「戦時下の鉄道輸送」というのは必ずしも珍しい題材ではないようです。



■楽譜
拡大

2013年3月11日月曜日

人民は一途な心 (인민은 일편단심)

人民は一途な心」(リ・ジソン作詞、ウ・ジョンヒ作曲)を訳しました。創作年度はおそらく2012年です。

人民は一途な心
인민은 일편단심

はるかな道のり 従いながら
大事にしてきた 一途な心
これからゆく 万里の道でも
いっそう大事にしていこう
将軍様と結んだ情は 肉親のごとく
肉親のごとく 抱いてきた心
いつでも人民は 一途な心
党に従う 一途な心
ああ 大事にしていこう

千万の苦労 背負いながら
胸に抱き 育んでくれた愛
夢路にも 忘れられず
本当の義理を 守っていくのだ
将軍様の志を 忘れることなく
忘れることなく 生きていく心
いつでも人民は 一途な心
党に従う 一途な心
ああ 大事にしていこう

一生を通して 守った心
代を継ぎ 伝えてくれて
楽な日にも 苦しい日にも
この道だけを 歩んでいこう
将軍様の偉業 忠誠をつくし
忠誠をつくし 仰ぐ心
いつでも人民は 一途な心
党に従う 一途な心
ああ 大事にしていこう
머나먼 길 따르면서
간직해온 일편단심
가야 할 길 천만리에
더욱 굳게 간직하리
장군님과 맺은 정 피줄처럼
피줄처럼 지닌 마음
그 언제나 인민은 일편단심
당을 따라 일편단심
아 간직하리

천만고생 다하시며
품에 안아 키운 사랑
꿈결에도 잊지 못해
참된 의리 지켜가네
장군님의 뜻으로 변함없이
변함없이 사는 마음
그 언제나 인민은 일편단심
당을 따라 일편단심
아 간직하리

한생토록 지킨 마음
대를 이어 물려주며
좋을 때도 힘들 때도
한길만을 걸으리라
장군님의 그 위업 충정다해
충정다해 받들 마음
그 언제나 인민은 일편단심
당을 따라 일편단심
아 간직하리


■解説

金正日総書記の治世を回顧しつつ、これからも総書記の志を受けついでいこうと訴える歌詞。いまや牡丹峰楽団の定番曲のひとつですね。「朝鮮の声」(日本語)は「人民の心一筋」という題名で紹介していました。

ちなみに、「民主朝鮮」(2013年1月2日付)の1面に「人民は一途な心」の楽譜が掲載されました。例のごとく巨大な楽譜で1面が全部埋まるパターンです。1月1日の1面は金正恩第一書記の新年辞でしたので、それを除けば新年最初の1面を飾ったことになります。


■歌詞について

全体を通して - 2番・3番は1行目・2行目の主語が「金正日総書記」、3行目以降は「人民」のようです。ただ、2番は2行目まででセンテンスが終わっていると思うのですが、3番に関しては1〜4行目までで一文のように見えます。ということは、一文の途中で動作の主体が「金正日総書記」から「人民」に変わっているように思えるのですが、僕の読み方がおかしいのでしょうかね…。

一途な心 (일편단심) - "일편단심" はそのまま漢字に置き換えれば「一片丹心」。朝鮮音楽には頻出する表現であり、いろいろな訳が考えられますが、ここでは「一途な心」としました。冒頭でも述べたように、朝鮮の声は「心一筋」と訳していました。

千万の苦労 背負いながら (천만고생 다하시며) - 「背負いながら」には尊敬の "시" が付いているので、本当は「背負われながら」です。なので、動作の主体は金正日同志です(すでに述べたとおり)。とはいえ、「背負われながら」だと尊敬なのか受身なのかわからないですし、冗長になるので尊敬表現は切りました。(この言いわけ、毎回してる気がする…)


■動画


2013年3月1日金曜日

自力更生行進曲 (자력갱생행진곡)

ひさびさに古い曲。「自力更生行進曲」(1964年創作、オ・ギヒョン作詞、チェ・ギョンユン作曲)です。千里馬運動で知られる第1次5カ年計画の勝利の熱気が醒めやらぬ時期ですね。

自力更生行進曲
자력갱생행진곡

友よ ゆこう 赤旗ひらひらなびかせ
花咲く楽園を 押し堅めて前へ
暴風も 試練も 心で乗り越え
われらの暮らし われらの手で築く
自力更生
ああ 千里馬の 気高き気性を見せつけ
革命の子らは 力強く進む
力強く進む

友よ ゆこう 首領様の意を仰ぎ
燦爛たる未来に 向かって前へ
われらの前進を 誰が阻めようか
われらの祖国 われらの手で守る
自力更生
ああ 千里馬の 気高き気性を見せつけ
革命の子らは 力強く進む
力強く進む
동무여 나가자 붉은기 펄펄 날리며
꽃피는 락원을 다져 앞으로
폭풍도 시련도 가슴으로 헤치고
내 살림 내 손으로 꾸려나간다
자력갱생
아 천리마의 높은 기상 떨치며
혁명의 아들딸들 힘차게 나간다
힘차게 나간다

동무여 나가자 수령님뜻을 받들고
찬란한 미래를 향해 앞으로
우리의 전진을 막을 자 그 누구냐
내 조국 내 손으로 지켜나간다
자력갱생
아 천리마의 높은 기상 떨치며
혁명의 아들딸들 힘차게 나간다
힘차게 나간다


■音源


▲朝鮮人民軍軍楽団による吹奏楽演奏。都合により途中までで切りました…。


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2013/03/04 音源差し替え
2013/03/13 作曲者名訂正

2013/05/09 歌詞のタイプミス修正。ご指摘コマウォヨ (^q^)

2013年2月21日木曜日

金正日将軍賛歌 (김정일장군 찬가)

金正日将軍賛歌」(2002年創作、チェ・ジュンギョン作詞、キム・ゴニル作曲)。光明星節を前にしてこの曲の画面音楽がUriminzokkiriにアップされました(「動画」欄参照)。歌詞が「金正日将軍の歌」によく似てますね。

金正日将軍賛歌
김정일장군 찬가

白頭の密林のごとく
その気性はみずみずしく
東西の海のごとく
その懐は広々としている
チュチェの楽園 高らかに築き
太陽の民族 抱いて育てた
絶世の愛国者 金正日将軍
その名よ とわに輝け

赤旗高くなびかせ
山河を染めあげて
銃隊を先頭に立て
天下を治められる
社会主義強盛大国を
歩みごとに轟かす
鋼鉄の司令官 金正日将軍
その領導よ とわに輝け

偉大なるその愛は
人民の歌となり
不滅のその業績は
世界に満ちあふれる
無窮朝鮮 三千里に
とこしえに高く戴く
百勝の嚮導者 金正日将軍
その偉業よ とわに輝け
백두의 밀림처럼
그 기상 푸르고
동서해 바다처럼
그 품은 넓고넓어라
주체락원 높이 세워
태양민족 안아 키운
절세의 애국자 김정일장군
그 이름 길이 빛나라

붉은기 높이 날려
강산을 물들이고
총대를 앞에 세워
천하를 다스리시네
사회주의강성대국
걸음마다 떨치시는
강철의 사령관 김정일장군
그 령도 길이 빛나라

위대한 그 사랑은
인민의 노래 되고
불멸의 그 업적은
누리를 가득 채웠네
무궁조선 삼천리에
영원토록 높이 모실
백승의 향도자 김정일장군
그 위업 길이 빛나라


■動画

2013年2月20日水曜日

われらは党の軍隊 (우리는 당의 군대)

われらは党の軍隊
우리는 당의 군대
1992年創作, ク・スンヘ作詞作曲
銃剣をしっかり握り締めよ
栄光の軍旗は翻る
不敗の威力を見せつけてきた
われらは一当百 党の軍隊
鋼鉄の霊将
偉大な金正日将軍
陣頭にいらっしゃる
われらの最高司令官

白頭の気性みなぎる
将軍様の高らかな祝賀のことば
その信念を胸に抱き
われらは一当百 革命の軍隊
鋼鉄の霊将
偉大な金正日将軍
陣頭にいらっしゃる
われらの最高司令官

将軍様の命令が下れば
敵を打ち破り進むだろう
祖国統一を近づける
われらは一当百 人民の軍隊
鋼鉄の霊将
偉大な金正日将軍
陣頭にいらっしゃる
われらの最高司令官

万歳 万歳
われらの最高司令官
총창 억세게 잡아라
영광의 군기가 휘날린다
불패의 위력 떨쳐온
우리는 일당백 당의 군대
강철의 령장
위대한 김정일 장군
진두에 계신다
우리의 최고사령관

백두의 기상 넘치는
장군님 우렁찬 축하인사
그 신념 가슴에 지닌
우리는 일당백 혁명의 군대
강철의 령장
위대한 김정일장군
진두에 계신다
우리의 최고사령관

장군님 명령 내리면
원쑤를 무찔러 나가리라
조국통일을 앞당길
우리는 일당백 인민의 군대
강철의 령장
위대한 김정일장군
진두에 계신다
우리의 최고사령관

만세 만세
우리의 최고사령관
■動画


この動画で指揮してるの作曲者のク・スンヘ本人に見えるけど気のせいかな?

2013年2月19日火曜日

戦車兵の歌 (땅크병의 노래)

きょうは「戦車兵の歌」(1998年創作、チョン・ドンウ作詞、アン・ジョンホ作曲)を訳した。「砲兵の歌」と同時期に同じく普天堡電子楽団が創作した歌だ。なお、これと同名の曲が把握している限りほかに2曲ある(それぞれ1976年、1984年創作)。


戦車兵の歌
땅크병의 노래

信念と胆力で 鍛えられた装甲
われらの戦車は進む
勇猛さの化身たちが ひとたびゆけば
敵陣は火の海となる
われらは勇敢なる 朝鮮の戦車兵
殲滅の突破口は われらが開く
いつでも戦車が開く

鋼鉄のひづめは 暴風の翼
砲身は強打のこぶし
天地をどよもす 機械の唸りは
われらの勝どきだ
われらは勇敢なる 朝鮮の戦車兵
最後の突撃戦には われらが立つ
いつでも戦車が立つ

侵略のやからには 懲罰の雷
祖国には頼もしい城塞
目標に向かえば たじろぐことを知らず
すべてを噛んで吐く
われらは勇敢なる 朝鮮の戦車兵
勝利の旗は われらが立てる
いつでも戦車が立てる
신념과 담력으로 빚어진 철갑
우리의 땅크 나간다
용맹의 화신들이 한번구르며
적진은 불바다되리
우리는 용감한 조선의 땅크병
섬멸의 돌파구는 우리 제낀다
언제나 땅크가 제낀다

강철의 쇠발굽은 폭풍의 날개
포신은 강타의 주먹
천지를 진감하는 동음소리는
우리의 승리의 함성
우리는 용감한 조선의 땅크병
최후의 돌격선엔 우리 서있다
언제나 땅크가 서있다

침략의 무리에는 징벌의 벼락
조국엔 미더운 성새
목표를 향해서는 에돌줄 몰라
모조리 씹고 뱉으리
우리는 용감한 조선의 땅크병
승리의 기발은 우리 꽂는다
언제나 땅크가 꽂는다


■歌詞について

すべてを噛んで吐く (모조리 씹고 뱉으리) - とりあえず直訳ですが、どういう比喩なのかいまいちよくわからなかった。


■音源

母なるわが党が望むならば (어머니 우리 당이 바란다면)

母なるわが党が望むならば」(1992年創作、チョ・リョンチュル作詞、キム・ムニョク作曲)を訳したぞ。作曲者のキム・ムニョク (김문혁)って、普天堡のシンセサイザー奏者のキム・ムニョクだろうか?


母なるわが党が望むならば
어머니 우리 당이 바란다면

母なるわが党がツツジとなって咲けと言えば
わたしは 一心に ツツジとして咲くだろう
あの空の朝焼けのように この山河を染め上げ
わが党を仰いで わが党を仰いで
赤々と咲くだろう

母なるわが党がモクレンとなって咲けと言えば
わたしは 一心に モクレンになるだろう
白頭の白い雪のように 純粋な気持ちで
わが党を慕って わが党を慕って
清らかに生きるだろう

母なるわが党が真竹のように生きよと言えば
わたしは 一心に 青い真竹となるだろう
すさぶ風が吹きつけても 生き様を曲げず
わが党をうやまい わが党をうやまい
変わることはないだろう
어머니 우리 당이 진달래로 피라면
나는야 한마음 진달래로 피리라
저 하늘의 노을처럼 이 강산을 물들이며
우리 당을 우러러 우리 당을 우러러
붉게만 피리라

어머니 우리 당이 목란꽃이 되라면
나는야 한마음 목란꽃이 되리라
백두의 흰 눈처럼 깨끗한 마음으로
우리 당을 따르며 우리 당을 따르며
티없이 살리라

어머니 우리 당이 참대같이 살라면
나는야 한마음 푸른 참대 되리라
모진 바람 불어 와도 한생을 굽힘없이
우리 당을 받들어 우리 당을 받들어
변함이 없으리


■動画





2013年2月18日月曜日

【光明星節慶祝】代を継ぎ忠誠をつくします (대를 이어 충성을 다하렵니다)

光明星節を慶祝して「代を継ぎ忠誠をつくします」(1971年創作、集団作詞、ソン・ドンチュン作曲)を訳しました。


代を継ぎ忠誠をつくします
대를 이어 충성을 다하렵니다

朝焼けが 燃えあがる あけがたに
慈悲深き その笑みを 思うのです
静かな夜空に 星が またたくころ
あたたかい その愛が 恋しいのです

いとしき その胸を はるか離れても
恋しさは わが胸に あふれるのです
いつでも どこでも 胸の奥底に
慈愛満つ そのお姿が 浮かぶのです

いまは どちらに おわします
北の果て 工場を ゆかれますか
山ぶかき 農場へ わけ入られますか
ゆかれる 歩みごとに 花が咲きます

その恩 その愛に むせび泣き
感激の 涙を 流しました
としつき 経るごとに 燃えるわが心
忠誠に この命を 捧げます

偉大な 首領様の 意を受けつぐ
親愛な 指導者に 誓います
嵐が 吹雪が 吹き荒ぼうとも
代を継ぎ 忠誠を つくします
노을이 피어나는 이른 아침에
인자하신 그 미소를 생각 합니다
고요한 밤하늘에 별이 웃을 때
따사로운 그 사랑이 그립습니다

정다운 그 품속을 멀리 떠나도
그리움은 가슴속에 넘쳐납니다
언제나 어데서나 가슴속 깊이
자애로운 그 모습 그려 봅니다

지금은 그 어디에 계시옵니까
북 변의 공장 길을 걸으십니까
두메의 농장 길에 오르십니까
가시는 걸음걸음 꽃이 핍니다

그 은혜 그 사랑에 목이 메여서
감격의 눈물을 흘렸습니다
세월이 흐를수록 불타는 마음
충성으로 이 목숨 바쳐갑니다

위대한 수령님의 뜻을 이으신
친애하는 지도자께 맹세 합니다
비바람 눈보라가 휘몰아쳐도
대를이 충성을 다하렵니다


■解説

金正日総書記に関する歌で初期のものというと「親愛なる金正日同志の歌」(1976年)が有名ですが、「代を継ぎ忠誠をつくします」はそれよりも5年早い1971年に創作されました。1971年には「親愛なる指導者同志に捧げる歌」「親愛なる指導者同志の歌」などいくつかの金正日頌歌が創作されています。そのなかでも「代を継ぎ忠誠を尽くします」は総書記にたいする「初の頌歌」と位置づけられています(参考)。

ところで、「代を継ぎ忠誠をつくします」についてもうひとつ特筆すべき点があります。普天堡電子楽団のCDのジャケット(右画像)は朝鮮音楽ファンのみなさんにとっては馴染み深いものかと思いますが、ここに描かれている2つの五線譜を気に留められたことはあるでしょうか。実は、上半分に描かれている白い楽譜は「代を継ぎ忠誠をつくします」のそれなのです。ちなみに下のほうに描いてある青い楽譜は「金正日花」です。(最初、曲名がわからなかったのですが、この記事のコメント欄にてご教授いただきました。ありがとうございました。)

「金正日花」は普天堡電子楽団のオリジナル曲であり、普天堡電子楽団第1集の1曲目に収録されました。一方、「代を継ぎ忠誠をつくします」は普天堡電子楽団創設の14年前に創作された曲。まあこれはいいとして、第1集に収録された「金正日花」とは対照的に、「代を継ぎ忠誠をつくします」は第20集まで収録されることはありませんでした(参考:普天堡電子楽団CD目録 第11集 - 第20集。しかも、この録音は器楽曲で、歌唱は入っていません。



■動画

 
▲解説のなかで紹介した普天堡電子楽団による器楽演奏。美しい…


▲万寿台芸術団



偉大な領導者 金正日 同志は永遠にわれらとともにいらっしゃる!


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2013年3月20日 歌詞のタイプミスを訂正。ふみやトンム、정말 고마워요!
2013年5月9日 訳を少し修正

2013年8月10日 音源を追加

2013年2月10日日曜日

党細胞書記大会と合唱「インターナショナル」

牡丹峰楽団・朝鮮人民軍勲功国家合唱団の合同公演「母の声 (어머니의 목소리)が2月1日、平壌で行われた。これは1月28日・29日の両日にわたって開かれた朝鮮労働党第4回細胞書記大会の参加者のために催された公演だ。

牡丹峰楽団と功勲国家合唱団という豪華な取り合わせもすごいが、この公演に関してわたしが度肝を抜かれたのは、演目に革命歌「インターナショナル」の合唱があったという点。全3節のうち第1節しか歌われなかったが、まごうことなくあの「インターナショナル」である。朝鮮中央テレビで2月4日に放映された同公演の映像から当該部分を切り抜いた動画がこれ。



朝鮮における「インターナショナル」の扱いについては、党代表者会(2010年9月)の直後に少し書いた。この記事でも触れたように、「インターナショナル」はもっぱら儀礼曲と位置づけられているとみられる。今回のように公演の場で歌唱されるというのは極めて異例なことだ。

2010年の党代表者会の後も、金正日総書記の死去に関連し「インターナショナル」が演奏される機会は何度かあった。たとえば、2011年12月19日に総書記が死去が伝えられた際には、朝鮮中央テレビや平壌放送で毎時ごとに「パルチザン追悼歌」「金正日将軍の歌」「インターナショナル」の3曲が流れ続けた(20日夜から「パルチザン追悼歌」は「追悼曲」に変更)。また、同29日に金日成広場で挙行された中央追悼大会でも「インターナショナル」の吹奏があった。いずれも演奏のみで、歌唱はない。

しかし、ここのところ儀礼曲としての「インターナショナル」も使用される機会が減っているように感じていた。総書記の死去1周年を前にした2012年12月16日、金正恩第1書記らも出席する中央追悼大会が平壌で挙行されたが、閉会時に演奏されたのは「インターナショナル」ではなく「将軍様は太陽として永生なさる」だった。また、2010年の党代表者会では「インターナショナル」が演奏されたのに、このたびの党第4回細胞書記大会では「朝鮮労働党万歳」だった(2007年10月の第3回細胞書記大会でも「朝鮮労働党万歳」だったという情報があるが、未確認である)。

そんな矢先に突如、2月1日の合同公演で「インターナショナル」の合唱が披露されたのだ。しかも、公演が始まって国歌「愛国歌」が演奏された直後の1曲目にである。なぜだろうか?音楽公演の内容について決定権を有しているであろう当局(党宣伝扇動部?)の意図を知るすべなどないが、ある程度、推測することはできる。

演目に「インターナショナル」が選ばれた背景には、党第4回細胞書記大会のそのものの性質がありそうだ。同大会において金正恩第1書記は30分弱に及ぶ演説をした。第1書記はそのなかで、金日成主席・金正日総書記の路線を受け継ぎつつ人民のあいだに根を下ろした政治活動をするよう、党活動家たちにたいして訴えている。

演説中、特に気になったのは次の箇所である(朝鮮中央通信より引用)。

今日、わが党は革命の陣太鼓を高らかに打ち鳴らした1970年代の闘争精神を復活させて、世界に向かって進む新たな時代精神を創造することを求めています。

今日の時代精神の創造者は当然、革命の指揮メンバーであり前衛的闘士である幹部と党員の中から輩出しなければなりません。

すべての幹部と党員が金正日同志に従って労働党時代の一大全盛期を開いた1970年代の幹部と党員のように、自分の部門、自分の単位を先頭に立って導き、雪道を踏み分ける機関車となり、先兵となるなら、すべての持ち場で飛躍と革新が起こり、国の活動全般がスムーズに運ぶようになるでしょう。

このように金正恩第1書記は、1970年代の精神に回帰するよう党活動家たちに呼びかけているのだ。この事実はなかなか興味深い。

思い返せば、ここ数年来、朝鮮の指導部にとって労働党組織の立て直しは切迫した課題だった。というのも、金正日総書記がカリスマ的指導者として国家を率いた時代、党組織はあまり顧みられてこなかった。金正日総書記が何でも一人で判断を下すので、官僚機構としての党組織の役割が相対的に低下していたのである。党大会は1980年を最後に開かれていない。

しかも「苦難の行軍」を経て2000年代に入り先軍政治の時代が幕をあけると、軍が重視されるようになり、党が軽視される傾向に拍車がかかった。党の要職も高齢化が進み、死亡による空席も目立っていた。

ところが2008年、金正日総書記は脳梗塞で倒れたといわれている。そのあたりから、金正恩第1書記への後継体制を準備する過程の一環として、「先軍」の看板は維持しつつ、党組織を再び重視する方向へシフトしていった。まだ経験の浅い金正恩第1書記を支え、国を動かす官僚機構として党を再び活用せざるをえなかったのかもしれない。2010年の党代表者会では党の要職の大規模な補充・交代がなされた。

2011年12月に金正日総書記が死去し、金正恩第1書記の時代に入ると、その傾向はますます加速していったようだ。銀河水管弦楽団や牡丹峰楽団の公演で党を主題とした歌がしきりにクローズアップされるようになったことからも、そのことはうかがえる。

今回の党第4回細胞書記大会、そしてそれにあわせて行われた公演「母の声」も、この文脈のなかに位置づけることができるだろう。国を円滑に運営するためには、党の指導部の立て直しだけでなく、幹部の意思を人民に伝える末端党員組織の活性化が重要である。それゆえ、このタイミングで第4回細胞書記大会が開かれ、音楽公演も開いて大々的に盛り上げているのかもしれない。

さきほど書き出した公演「母の声」の演目一覧を見てみると、「20世紀の追憶」「あのころのようにわれらは生きているか」「首領様に従い千万里、わが党に従い千万里」など、明白に「あのころ」を意識させるかのような曲が並んでいる

そう考えると、公演「母の声」で「インターナショナル」が歌われた理由もわかるような気がする。金正恩第1書記も述べたように、「すべての幹部と党員が金正日同志に従って労働党時代の一大全盛期を開い」ていた時代へ回帰せよというのが、今回の公演を貫くテーマであるように思われる。

社会主義運動の歴史を体現する歌であり、朝鮮労働党を象徴する儀礼曲でありながら、近来は除け者にされがちだった「インターナショナル」。その「インターナショナル」を、合唱で、しかもあえて冒頭に持ってくるという挑戦的な選曲に出た。それによって、党組織が幹部から末端まで活発に機能していた往時に立ち返れという、強いメッセージを発しようとしたのではないか。そんな推測が成り立つ。

もちろん、これはあくまで推測の域を出ない。しかし、この選曲が極めて異例かつ意欲的なものであったことは間違いない。朝鮮の「音楽政治」の歴史に、またもや記念すべき1ページが刻まれた。

合同公演「母の声」曲目

朝鮮労働党第4回細胞書記大会の参加者のための牡丹峰楽団・朝鮮人民軍勲功国家合唱団合同公演「母の声 (어머니의 목소리)」の曲目を書き出しました。これももうすぐ掲載する予定の「インターナショナル」についての記事で言及する予定なので、詳しくはそちらで。

  1. 愛国歌 (애국가) 
  2. 合唱「インターナショナル」(인터나쇼날)
  3. 女声独唱と傍唱「母の声」 (어머니의 목소리)
  4. 混声重唱と合唱「20世紀の追憶」 (20세기추억)
  5. 器楽と傍唱「あのころのようにわれらは生きているか」 (그때처럼 우리가 살고있는가)
  6. 男声独唱と傍唱「わが運命を守ってくれる母なる党よ」 (내 운명 지켜준 어머니당이여)
  7. 男声2重唱と合唱「戦士の道」 (전사의 길)
  8. 女声重唱「母なるわが党が望むなら」(어머니 우리 당이 바란다면)
  9. 男声合唱「社会主義を守ろう」(삭회주의 지키세)
  10. 軽音楽「一息に」(단숨에)
  11. 女声重唱と合唱「首領様に従い千万里、わが党に従い千万里」(수령님을 따라 천만리 당을 따라 천만리)
  12. 男声2重唱と合唱「根となろう」(뿌리가 되자)
  13. 混声4重唱「母」(어머니)
  14. 男声5重唱と合唱「われらの行軍路」 (우리의 행군길)
  15. 女声重唱と合唱「高く翻せ、われらの党旗」 (높이 날려라 우리의 당기)
  16. 混声重唱と合唱「人民は一片丹心」(인민은 일편단심)
  17. 終曲「党を歌う」(당을 노래하노라)

■ 動画

朝鮮中央テレビで放映された公演の映像です。

2013年2月7日木曜日

インターナショナル (인터나쇼날)

いわずと知れた世界的革命歌「インターナショナル」の朝鮮語版を訳しました。歌詞はウィキソース(韓国語版)に掲載されているものに依拠しています。今回、これを訳したのは、牡丹峰楽団・朝鮮人民軍功勲国家合唱団合同公演(2月1日)で同曲が合唱されたのを受けてのことです。それについては別記事にて詳述しましたので、ご覧いただければ幸いです。
インターナショナル
인터나쇼날

たちあがれ 呪いをうけ
ひもじく奴隷となった者の世界!
われらの血は沸きかえり
決死の戦いをいどむのだ!
抑圧の社会を滅ぼして
あらたな世界を築きあげよう!
踏みにじられ 蔑まれた者が
すべての主人となる!
これぞわれら最後の
雌雄を決すたたかい
インターナショナルのもと
人類は奮いたつ
これぞわれら最後の
雌雄を決すたたかい
インターナショナルのもと
人類は奮いたつ

神も 王も 英雄も
われらを救うことはできない!
われらはただ 自らの手で
解放をもたらすのだ!
屈強なこの腕で圧政を打ちたおし
自らのものを取りかえすには
ふいごを踏んで 勇敢に
鍛えよ
鉄を 熱いうち
これぞわれら最後の
雌雄を決すたたかい
インターナショナルのもと
人類は奮いたつ
これぞわれら最後の
雌雄を決すたたかい
インターナショナルのもと
人類は奮いたつ

われらはひとえに全世界の
偉大な労働者の軍隊!
土地はわれらのもの
寄生虫は消えうせよ!
犬ども 虐殺者どもには
激しい雷が降り注いでも
われらの頭上には
燦爛たる太陽が輝く!
これぞわれら最後の
雌雄を決すたたかい
インターナショナルのもと
人類は奮いたつ
これぞわれら最後の
雌雄を決すたたかい
インターナショナルのもと
人類は奮いたつ
일어나라 저주로인 맞은,
주리고 종된자 세계!
우리의 피가 끓어넘쳐,
결사전을 하게하네!
억제의 세상 뿌리 빼고
새세계를 세우자!
짓밟혀 천대받은자,
모든것의 주인이 되리!
이는 우리 마지막
판가리 싸움이니
인터나쇼날로
인류가 떨치리
이는 우리 마지막
판가리 싸움이니
인터나쇼날로
인류가 떨치리

하느님도 임금도 영웅도,
우리를 구제 못하라!
우리는 다만 제 손으로,
해방을 가져오리라!
거세인 솜씨로 압박 부시고
제것을 찾자면
풀무를 불며 용감히
두드려라 쇠가 단김에
이는 우리 마지막
판가리 싸움이니
인터나쇼날로
인류가 떨치리
이는 우리 마지막
판가리 싸움이니
인터나쇼날로
인류가 떨치리

우리는 오직 전세계의,
위대한 로력의 군대!
땅덩어리는 우리의것이니,
기생충은 사라지리라!
개무리와 도살자에게는,
큰 벼락 쏟아져도!
우리의 머리우에는,
찬란한 태양이 비치리!
이는 우리 마지막
판가리 싸움이니
인터나쇼날로
인류가 떨치리
이는 우리 마지막
판가리 싸움이니
인터나쇼날로
인류가 떨치리


■動画



2013年2月1日金曜日

定番の10曲

「何を聴いたらいいかわからない」という初心者の方のために、朝鮮音楽を代表する定番の10曲を紹介します。まあ“定番”といっても、私が勝手にそう判断しただけですが。


愛国歌 (애국가)
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国歌。北朝鮮が建国されたのは1948年だが、この歌はその前年の1947年に作られた。

金日成将軍の歌 (김일성장군의 노래)
朝鮮音楽の“頂点”に君臨するのは、実は「愛国歌」ではなく「金日成将軍の歌」。1946年に作られたこの歌によって、北朝鮮は「音楽政治」の国になることを宿命づけられたと言っても過言ではない。

■ 金正日将軍の歌 (김정일장군의 노래)
金正日総書記が名実ともに指導者となった1990年代後半、「金日成将軍の歌」と並ぶ「永生不滅の革命頌歌」として作られた。

あなたがいなければ祖国もない (당신이 없으면 조국도 없다)
1993年創作。金正日総書記に関する歌は数知れないが、そのなかでも特に知名度が高い。普天堡電子楽団の作品である。

思郷歌 (사향가)
望郷の歌。金日成主席が抗日パルチザン時代に自ら作り、口ずさんだとされる。だが、この歌のルーツにはちょっとした秘密がある。

同志愛の歌 (동지애의 노래)
金正日総書記が最も好きな曲として挙げた歌。

口笛 (휘파람)
朝鮮歌謡には少ない、男女の恋愛を歌った歌。1990年に普天堡電子楽団が創作し、北朝鮮で一大旋風を巻き起こしたという。

嬉しいです (반갑습니다)
これも有名な曲。

金日成大元帥万々歳 (김일성대원수 만만세)
軍事パレードで最初に演奏されることが多い。

アリラン (아리랑)
朝鮮を代表する民謡。朝鮮民族の魂。

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2015/04/27 全面改修

輝け正日峰 (빛나라 정일봉)

輝け正日峰」(1988年創作、リ・ジョンスル作詞、ウ・ジョンヒ作曲)。初期普天堡を彩るしんみり系チャングンニムソングの名曲のひとつです。金光淑が独唱し、普天堡電子楽団第2集などに収録されました。
輝け正日峰
빛나라 정일봉

いつも思いこがれて訪ねる場所
白頭密営のふるさとを
大切そうに懐に抱いて立つ
栄光にみちた峰よ
ああ正日峰 輝けその名
導きの星あかりに染まって
おまえの姿は荘厳だ

明るい未来 描いたほほえみ
青い森に照り映えて
将帥の力 育んだその歩み
おまえの山頂に刻まれている
ああ正日峰 輝けその名
霊峰白頭のうるわしき精気
おまえがすべて宿している

ああ… ああ…

共産主義の赤い夜明けが燃える
その朝を待ちうけて
すさぶ風に打たれても その姿を
変えることなき峰よ
ああ正日峰 輝けその名
われら人民の心の内で
とわに輝くだろう
われら人民の心の内で
とわに輝くだろう
그 언제나 보고싶어 찾는곳
백두밀영 고향집을
소중히도 품에 안고 서있는
영광넘친 봉우리여
아-... 정일봉 빛나라 그 이름
향도의 별빛 어려있어
너의 모습 장엄하여라

밝은 앞날 그려보신 그 미소
푸른숲에 비껴있고
장수힘을 키우시던 그 자욱
네 산정에 어려있네
아-... 정일봉 빛나라 그 이름
백두령봉의 맑은 정기
네가 모두 지녔구나

아-... 아-...

공산주의 붉은 노을 타오를
그 아침을 바라보며
모진 바람 몰아쳐도 한모습
변함없는 봉우리여
아-... 정일봉 빛나라 그 이름
우리 인민의 마음속에
영원히 빛나리라
우리 인민의 마음속에
영원히 빛나리라


■訳について

白頭密営のふるさとを - "고향집" の訳にはいつも悩むのですが、ここで "백두밀영 고향집을" を "白頭の密営の故郷の家を" とするのはあまりにも間抜けなので、思いきって "고향집" を "ふるさと" の一語に置き換えてきました。まあ、「白頭密営」と言ってるんだから、「家」を消してもあの家のことだとわかるだろうということです。

明るい未来 描いたほほえみ - 原語は "밝은 앞날 그려보신 그 미소" で、尊敬の "시" が用いられています。「描いた」という動作の主体は明記されていませんが、尊敬表現が使われていることから金正日総書記であることが推測できます。なので、本来は尊敬のニュアンスも含めて訳出しなければ動作の主体がわからなくなってしまうのですが、「明るい未来 描いてくださったほほえみ」とすると長ったらしくなって気に食わなかったので、尊敬表現を切りました。

将帥の力 育んだその歩み - 同じく、本来は尊敬表現が用いられており、動作の主体は金正日総書記であると推測できます。

■動画



2013年1月31日木曜日

普天堡電子楽団CD目録 第21集 - 第30集

보천보전자악단 제21집: 영화음악곡집 1 
普天堡電子楽団 第21集:映画音楽曲集1
  1. 남성기악과 녀성독창 공훈배우 김광숙
    혁명의 붉은 꽃이 만발해가네
    Red Flowers of Revolution are Coming into Bloom
    革命の赤い花が咲き乱れる
  2. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    생이란 무엇인가
    What is Life?
    生とは何か
  3. 녀성기악과 노래 공훈배우 김광숙외 5명
    해빛밝은 내 나라
    The Shines over My Country
    陽光明るいわが国
  4. 혼성기악과 방창
    젊은 기관사
    The Young Engine Driver
    若い機関士
  5. 녀성독창 전혜영
    이 세상 끝까지 우리 가리라
    We Shall Go to the End of the Earth
    この世の果てまでゆこう
  6. 남성기악과 방창
    새날의 청춘
    The Youth of the New Day
    新時代の青春
  7. 녀성독창 전혜영
    꽃파는 처녀
    The Flower Girl
    花売る乙女
  8. 녀성독창 리경숙
    수령님 바라시는 오직 한길에
    On the Road the Leader Wants Us to Follow
    首領様が願われるただ一路へ
  9. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    아버지의 축복
    Father's Blessing
    父の祝福
  10. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    어머니조국에 남아있으리
    I Will Remain in the Motherland
    母なる祖国に残らん

보천보전자악단 제22집: 영화음악곡집 2 
普天堡電子楽団 第22集:映画音楽曲集2
  1. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    사랑의 봄빛
    The Spring Light of Love
    愛の春の光
  2. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    나는 영원히 그대의 아들
    I Will Be Your Son Forever
    わたしは永遠にあなたの息子
  3. 녀성독창 전혜영
    숙이의 노래
    Sugi Sings
    スギの歌
  4. 녀성독창 리경숙
    나의 사랑 나의 행복
    My Love, My Happiness
    わが愛、わが幸福
  5. 녀성독창 리경숙
    기다려다오
    Wait For Me
    待っておくれ
  6. 녀성2중창과 방창 전혜영 리분희
    즐거운 방목길
    Pleasant Grazing
    楽しい牧場道
  7. 기타독주 김영란
    뜨거운 내 사랑이 너를 지키리
    My Warm Love Will Protect You
    熱いわが愛が君を守るだろう
  8. 녀성독창 전혜영
    다정한 동무
    Dear Friends
    親しき友だち
  9. 녀성독창과 방창 전혜영
    출전북을 울려라
    Beat the Drum for Battle
    たたかいの太鼓を鳴らせ
  10. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    생의 흔적
    Traces of Life
    生の痕跡
  11. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    해빛을 별빛을 가슴에 안고
    With Sunlight and Starlight at Heart
    陽の光と星の光を胸に抱いて

보천보전자악단 제23집: 외국노래집 1
普天堡電子楽団 第23集:外国曲集1
  1. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    노래하자 조국 (중국노래)
    歌唱祖国
    祖国を歌う(中国曲)
  2. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    꾸바씨 양키노 (꾸바노래)
    ¡Cuba si, yanquis no!
    キューバ・イエス、ヤンキー・ノー(キューバ曲)
  3. 녀성독창 리경숙
    꽃동산의 봄은 좋다 (쏘련노래)
    Хороши весной в саду цветочки
    美わし春の花よ
    (ソ連曲)
  4. 녀성독창 리경숙
    사회주의 좋다 (중국노래)
    社会主义好
    社会主義はよい(中国曲)
  5. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    처녀는 서있네 (쏘련노래)
    Стоят девчонки娘たちが立っている(ソ連曲)
    나의 뜨빌리씨 (쏘련노래)
    Песня о Тбилисиわがトビリシ(ソ連曲)
    사랑은 푸르다 (프랑스노래)
    L'amour Est Bleu
    恋はみずいろ(フランス曲)
  6. 녀성독창 전혜영
    얼랑산을 노래하네 (중국노래)
    歌唱二郎山
    二郎山を歌う(中国曲)
  7. 녀성독창 전혜영
    오 겨울이여 (쏘련노래)
    Ой, зимушка
    おお冬よ(ソ連曲)
  8. 녀성기악과 노래 공훈배추 김광숙외 5명
    따냐의 노래 (쏘련노래)
    Танечка
    ターニャの歌
    (ソ連曲)
  9. 녀성독창 리경숙
    길동무 (일본노래)
    みちづれ(日本曲)
  10. 녀성독창 리경숙
    즐거운 람바다 (브라질노래)
    Dancando Lambada
    楽しいランバダ(ブラジル曲)
  11. 녀성독창 전혜영
    싸리난데 (인도네시아노래)
    PUTRI SARINANDE
    サリナンデ(インドネシア曲)
  12. 녀성독창 전혜영
    난니완 (중국노래)
    南泥湾
    南泥湾(中国曲)
  13. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    말리노브까 (쏘련노래)
    Малиновка
    マリノフカ
    (ソ連曲)
  14. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    백만송이 장미 (쏘련노래)
    Миллион роз
    百万本のバラ
    (ソ連曲)
  15. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    슬픈 천사 (프랑스노래)
    Le Temps des fleurs
    悲しき天使(フランス曲)
  16. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    왈렌끼 (쏘련노래)
    Валенки
    ワーレンキ(ソ連曲)
  17. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    당이여 사랑하는 어머니 (중국노래)
    党啊,亲爱的妈妈
    党よ、親愛なるお母さん(中国曲)
  18. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    스무글랸까 (쏘련노래)
    Смуглянка
    小麦色の娘
    (ソ連曲)
  19. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    축배의 노래 (쏘련노래)
    Наш тост
    われらの乾杯
    (ソ連曲)

보천보전자악단 제24집: 노래반주곡집 5 
普天堡電子楽団 第24集:伴奏曲集5
  1. 김정일
    Kimjongilia
    金正日花
  2. 나의 어머니
    My Mother
    わが母
  3. 처녀시절
    In Maidenhood
    娘時代
  4. 봄을 먼저 알리는 꽃이 되리라
    I'll Be a Flower to Harbinger Spring
    春を知らせる花となろう
  5. 어머니 리별
    Parting Mother
    母との別れ
  6. 내 삶이 꽃펴난곳
    Where My Life Bloomed Out
    わが生が花開くところ
  7. 험난한 풍파넘어 다시 만나네
    Reunited After Storm and Stress
    すさぶ波風を越えてまた会った
  8. 생의 흔작
    Traces of Life
    生の痕跡
  9. 그 누가 나에게 가르쳤던가
    Who Taught It
    誰が私に教えたのか
  10. 우리는 총창을 더욱 굳게 잡으리
    We Shall Hold Our Bayonets More Firmly
    われらは銃剣をもっと固く握らん
  11. 해빛을 별빛을 가슴에 안고
    With Sunlight and Starlight at Heart
    陽の光と星の光を胸に抱いて
  12. 조국보위의 노래
    Song of National Defence
    祖国保衛の歌
  13. 장군님 따라 싸우는 길에
    On the Road to Fight Under the General
    将軍様に従い戦う途へ
  14. 배움의 내 나라 참말 좋아요
    Splendid is Our Country of Learning
    学びのわが国はすばらしい
  15. 금강산의 목란꽃
    Magnolia in Mount Kumgang
  16. 유희곡
    Playing Music
    遊戯曲
  17. 혁명군은 왔고나
    The Revolutionary Army Has Come
    革命軍が来た
  18. 형명군놀이
    Song of the Revolutionary Army
    革命軍ごっこ
  19. 우리는 아동단원
    We Are Children's Corps
    われらは児童団員

보천보전자악단 제25집: 리종오작곡집 1 
普天堡電子楽団 第25集:リ・ジョンオ作曲集1
  1. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    사랑의 미소
    The Loving Smile
    愛のほほえみ
  2. 녀성독창과 방창 전혜영
    처녀시절
    In Maidenhood
    娘時代
  3. 녀성독창과 방창 리분희
    젊음을 드리고싶어
    I Wish I Could Offer Him Youth
    若さを捧げたい
  4. 녀성독창 전혜영
    휘파람
    Whistle
    口笛
  5. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    영웅의 그 나이 열여덟이였네
    The Hero Was Only 18 Years Old
    英雄の歳はまだ18だった
  6. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    비둘기야 높이 날아라
    Doves, Fly High
    鳩よ高く飛べ
  7. 녀성독창과 방창 전혜영
    별 보러 가자
    To Welcome the Star
    星を見に行こう
  8. 녀성3중창과 방창 공훈배우 김광숙, 전혜영, 리분희
    축복하노라
    Blessings to You
    祝福します
  9. 녀성독창과 방창 리경숙
    축배를 들자
    Bottoms Up
    祝杯をあげよう
  10. 녀성2중창과 방창 공훈배우 김광숙, 리분희
    남해가의 붉은 꽃
    Red Flowers on the South Sea
    南海の岸の赤い花
  11. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    친근한 이름
    The Dear Name
    親しきその名
  12. 녀성독창과 방창 조금화
    아직은 말못해
    I Can't Tell Yet
    まだ言えないわ
  13. 녀성독창과 방창 리분희
    뵙고싶어
    How I Want to See You
    お会いしたい
  14. 녀성독창과 방창 리경숙
    내 나라 제일로 좋아
    My Country is Best
    わが国が一番
  15. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    그 이름 부르네
    I Call Him
    その名を呼ぶ

보천보전자악단 제26집: 황진영작곡집 1
普天堡電子楽団 第26集:ファン・ジニョン作曲集1
  1. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    그리워
    I Long for It
    懐かしいです
  2. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    생이란 무엇인가
    What is Life?
    生とは何か
  3. 녀성독창 리경숙
    내 이름 묻지 마세요
    Don't Ask My Name
    名前を訊かないで
  4. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    푸른 버드나무
    Blue Willow
    青い柳
  5. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    사랑의 봄빛
    The Spring Light of Love
    愛の春の光
  6. 녀성독창과 방창 전혜영
    하나의 대가정
    One Big Family
    ひとつの大家庭
  7. 녀성독창 전혜영
    흰눈이 내리는데
    The White Snow Falls
    白い雪が降る
  8. 녀성독창과 방창 조금화
    우등불
    Campfire
    焚き火
  9. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    생의 흔적
    Traces of Life
    生の痕跡
  10. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    청춘들아 받들자 우리 당을
    Young People, Uphold our Party
    青年たちよ、仰ごうわが党を
  11. 녀성독창 리경숙
    나의 어머니
    My Mother
    わが母
  12. 녀성독창과 방창 리경숙
    마음도 하나
    Our Mind Is Also One
    心もひとつ
  13. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    같이 가자요
    Let's Go Together
    一緒に行こう
  14. 녀성독창 전혜영
    밀영의 달아
    O, Moon Over the Secret Camo
    密営の月よ
  15. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    축원
    Best Wishes
    祝願

보천보전자악단 제27집: 공훈배우 김광숙독창곡집 3
普天堡電子楽団 第27集:功勲俳優金光淑独唱曲集3
  1. 희망
    Hope
    希望
  2. 해빛을 별빛을 가슴에 안고
    With Sunlight and Starlight at Heart
    陽の光と星の光を胸に抱いて
  3. 같이 가자요
    Let's Go Together
    一緒に行こう
  4. 벼가을 하러갈 때
    When We Go to Reap the Rice
    稲刈りに行くとき
  5. 방면화 (중국노래)
    纺棉花
    綿花を紡ぐ(中国曲)
  6. 비둘기야 높이 날아라
    Doves, Fly High
    雁よ高く飛べ
  7. 천리마 달린다
    Chollima on the WIng
    千里馬駆ける
  8. 어디에 계십니까 그리운 장군님
    Where Are You, Dear General?
    どこにいらっしゃいますか、なつかしき将軍様
  9. 우리님 영웅 되셨네
    My Dear is a Hero Now
    旦那が英雄になったのよ
  10. 화물차타령 (일본노래)
    トラック音頭(日本曲)
  11. 알로하오에 (하와이민요)
    Aloha Oe
    アロハ・オエ(ハワイ民謡)*1
  12. 부라저 루이 (외국노래)
    Brother Louie
    ブラザー・ルイ(外国曲) *2
  13. 험난한 풍파넘어 다시 만나네
    Reunited After Storm and Stress
    すさぶ波風を越えてまた会いました
  14. 그 이름 부르네
    I Call Him
    その名を呼ぶ

보천보전자악단 제28집: 기악곡집 1 
普天堡電子楽団 第28集:器楽曲集1
  1. 남성기악 편곡 김해성
    대를 이어 충성을 다하렵니다
    We Shall Be Loyal Forever
    代を継いで忠誠を尽くします
  2. 남성기악 편곡 공훈배우 김문혁
    간석지에 새겨가는 청춘의 마음
    Young Hearts Engraved in the Tideland
    干潟に刻まれゆく青春の心
  3. 남성기악 편곡 인민예술가 구승해
    양산도
    Yangsando
    陽山道
  4. 남성기악4중주 공훈배우 김원일외 3명
    축복의 노래
    Song of Blessing
    祝福の歌
  5. 남성기악 편곡 인민예술가 구승해
    옹헤야
    Ongheya
    オンヘヤ
  6. 엘렉톤독주 리문
    칼춤
    Sword Dance
    剣舞
  7. 전기기타독주 김영란 편곡 인민예술가 장룡식
    뜨거운 내 사랑이 너를 지키리
    My Warm Love Will Protect You
    熱いわが愛が君を守るだろう
  8. 남성기악 편곡 인민예술가 장룡식
    바다의 노래
    Song of Sea
    海の歌
  9. 남성기악5중주 공훈배우 김문혁외 4명 편곡 공훈배우 김원일
    조국의 품
    The Bossom of the Homeland
    祖国の懐
  10. 남성기악 편곡 인민예술가 구승해
    농악
    Peasant Music
    農楽
  11. 남성기악4중주 공훈배우 김원일외 3명 편곡 김원일
    소쩍새야
    O You, Nightingale
    ホトトギスよ
  12. 남성기악 편곡 인민예술가 장룡식
    총동원가
    General Mobilization
    総動員歌

보천보전자악단 제29집
普天堡電子楽団 第29集
  1. 녀성독창과 방창 리분희
    젊음을 드리고싶어
    I Wish I Could Offer Him Youth
    若さを捧げたい
  2. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    축원
    Best Wishes
    祝願
  3. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    사발가
    Song of Bowls
    鉢の歌
  4. 녀성독창과 방창 리경숙
    마음도 하나
    Our Mind is Also One
    心もひとつ
  5. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    해빛을 별빛을 가슴에 안고
    Wish Sunlight and Starlight at Heart
    陽の光と星の光を胸に抱いて
  6. 녀성3중창과 방창 공훈배우 전혜영 리경숙 리분희
    샘물터에서
    By the Wellside
    泉のほとりで
  7. 녀성2중창과 방창 공훈배우 전혜영 리분희
    전차병과 처녀
    Tankers and Girls
    戦車兵と娘
  8. 녀성독창과 방창 리분희
    정찰병의 노래
    Song of Scouts
    偵察兵の歌
  9. 녀성독창 공훈배우 전혜영
    밀영의 달아
    O, Moon over the Secret Camp
    密営の月よ
  10. 녀성독창 공훈배우 전혜영
    노들강변
    Nodul Riverside
    ノドゥルの川辺
  11. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    같이 가자요
    Let's Go Together
    一緒に行こう
  12. 녀성독창과 방창 공훈배우 전혜영
    처녀시절
    In Maidenhood
    娘時代
  13. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    비둘기야 높이 날아라
    Doves, Fly High
    鳩よ高く飛べ
  14. 녀성독창과 방창 공훈배우 전혜영
    날 보고 눈이 높대요
    They Say I Am Too Proud
    わたしを見て目が高いと言う
  15. 녀성독창과 방창 리경숙
    반갑습니다
    We Are Glad
    うれしいです
  16. 녀성독창과 방창 리경숙
    내 나라 제일로 좋아
    My Country Is Best
    わが国が一番

보천보전자악단 제30집
普天堡電子楽団 第30集
  1. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    어디에 계십니까 그리운 장군님
    Where Are You, Dear General?
    どこにいらっしゃいますか、なつかしき将軍様
  2. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    우리님 영웅 되셨네
    My Dear is a Hero Now
    旦那が英雄になったのよ
  3. 녀성독창 공훈배우 전혜영
    새별
    Morning Star
    明けの星
  4. 녀성독창과 방창 조금화
    청춘의 제복
    The Uniform of Youth
    青春の制服
  5. 녀성독창과 방창 공훈배우 전혜영
    고향의 봄
    Spring in the Village Home
    故郷の張る
  6. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    벼가을 하러갈 때
    When We Go to Reap Rice
    稲刈りに行くとき
  7. 녀성2중창과 방창 공훈배우 전혜영 리분희
    즐거운 방목길
    Pleasant Grazing
    楽しい牧場道
  8. 녀성독창 공훈배우 김광숙
    험난한 풍파넘어 다시 만나네
    Reunited after Storm and Stress
    すさぶ波風を越えてまた会いました
  9. 녀성독창 공훈배우 전혜영
    반월가
    Song of the Half Moon
    半月の歌
  10. 녀성2중창 공훈배우 전혜영 리경숙
    밀양아리랑
    Milyang Arrirang
    密陽アリラン
  11. 녀성2중창 공훈배우 김광숙, 리분희
    청년절원무곡
    Youth Day Walts
    青年節円舞曲
  12. 녀성독창과 방창 공훈배우 김광숙
    천리마 달린다
    Chollima on the WIng
    千里馬駆ける
  13. 녀성독창 리분희
    진도아리랑
    Jindo Arrirang
    珍島アリラン
  14. 녀성독창과 방창 조금화
    사회주의 지키세
    Let Us Defend Socialism
    社会主義を守ろう
  15. 남성기악
    대를 이어 충성을 다하렵니다
    We Shall Be Loyal Forever
    代を継いで忠誠を尽くします

*1「アロハ・オエ」は言うまでもなくハワイ王国の歌ですが、当該CDが手許になく、「アメリカ曲」と書いてあるのか「ハワイ曲」と書いてあるのかわからないため「外国曲」としてあります。コメント欄でのご指摘にもとづき「ハワイ民謡」としました。ありがとうございました(2013/02/07)。
*2 「ブラザー・ルイ」はモダン・トーキングの1986年の曲(ググるとHot Chocolateの同名の曲ばかりヒットしますが、違う曲です)。これも*1と同様に国名の表記が微妙なところなので「外国曲」と表記しました。
 
(^q^)