2012年7月16日月曜日

統一列車は走る (통일렬차 달린다)

統一列車は走る
통일렬차 달린다
1961年創作, パク・サヌン作詞, 毛永一作曲
統一列車は走る 釜山行き列車は走る
統一列車は走る 湖南行き列車は走る
七百里洛東江畔に いのちの水を引き入れて
新しい鋤で 力強く 湖南の野を広げよう
千里馬トラクターに クレーンも走る
千里馬トラクターに クレーンも走る
疾風のごとく駆り立てよう 統一の鉄馬を
車窓の外で ちらりちらり見える
南の兄弟たちが 歓迎しているのが

統一列車は走る 釜山行き列車は走る
直通列車は走る 平壌駅を発車する
家のない兄弟たちには 文化住宅を建ててあげ
絹のようなビナロンを 兄弟たちに着せてあげよう
われらの同胞愛を 荷台ごとに載せて
われらの同胞愛を 荷台ごとに載せて
疾風のごとく駆り立てよう 統一の鉄馬を
車窓の外で ちらりちらり見える
南の大地が 近づいてくるのが
통일렬차 달린다 부산행 렬차 달린다
통일렬차 달린다 호남행 렬차 달린다
칠백리 락동강반 생명수 끌어주고
새 보습 우렁우렁 호남벌을 번져주세
천리마 뜨락또르 기중기도 달린다
천리마 뜨락또르 기중기도 달린다
질풍같이 몰고가세 통일의 무쇠철마
차창밖에 어뜩어뜩 어뜩어뜩...
남녘형제 반겨온다

통일렬차 달린다 부산행 렬차 달린다
직통렬차 달린다 평양역 떠나간다
집없는 형제들엔 문화주택 세워주고
비날론 비단천을 형제마다 입혀주세
우리의 동포애를 차판마다 싣고서
우리의 동포애를 차판마다 싣고서
질풍같이 몰고가세 통일의 무쇠철마
차창밖에 번쩍번쩍 번쩍번쩍...
남녘땅이 달려온다
■音源





■解説
「統一列車は走る」を理解するうえで確認しておかなければならないのは、この歌が作られた1961年当時における南北朝鮮のパワーバランスである。

1961年といえば、南では朴正煕らが5.16クーデターを成功させ政権を掌握した年。圧政と腐敗を極めた李承晩政権を4月革命で民衆が打倒してから約1年後のこと。李承晩政権下、政府の無策により韓国経済は停滞し、アメリカからの援助で辛うじて食いつないでいる有り様だったのである。

一方の北はというと、もともと日帝時代から工業の基盤がある程度整備されていたところ、ソ連などからの潤沢な援助や、1956年から61年まで繰り広げられた千里馬運動の成功を通じ、着実に重工業の生産力を伸ばしていった。また金日成は「主体性」を掲げて延安派モスクワ派といった政敵らを駆逐し、権力基盤の安定を確保した。この時期、政治的にも経済的にも金日成は(そして共和国は)ますます自信を深めていたのである。ちなみに、1961年時点での一人当たりGNPは南が82ドル、北が195ドルだった。

このような状況のもとで「統一列車は走る」は作られた。当時としてこの歌詞は掛け値なしにリアリティをもっていたわけだ。

ところで、「統一列車は走る」は日本共産党系の合唱団である中央合唱団によって日本語歌詞が作られ、うたごえ運動を通じて日本でも歌われた。同合唱団の合唱による録音が「センターレコードCLS-10」に収録されている。







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2012/07/17 2番の歌詞を間違えていたのを修正。ご指摘くださった方、ありがとうございました
2013/12/18 訳を修正
2014/02/10 音源差し替え
 
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